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【スポーツ】

御嶽海、白鵬止めた 復帰初日に白星 記録づくし

御嶽海(右)が押し出しで白鵬を破る

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◇大相撲初場所<11日目>

 一人横綱の白鵬が、左脚負傷から再出場した小結御嶽海に一方的に押し出され、初黒星を喫した。単独トップは変わらないが、関脇玉鷲が平幕琴奨菊を押し出して2敗を守ったため、1差に縮まった。御嶽海は引退した稀勢の里を含め、3横綱総なめで6勝目を挙げた。関脇以下による3横綱総なめは、1984年春場所の大乃国以来。当時関脇の大乃国は千代の富士、隆の里、北の湖を破った。

 大関高安は隠岐の海を寄り切って白星を先行させ、大関豪栄道は碧山をはたき込み5勝目。関脇貴景勝は勝ち越した。1敗の白鵬を2敗で玉鷲が追い、3敗は休場の平幕千代の国を除くと、貴景勝、平幕の遠藤、魁聖。十両は志摩ノ海が1敗で単独首位を守った。

     ◇

 まさかの結果に座布団が舞う。御嶽海の左太ももから左膝にかけてはテーピングでがっちり。復帰初日から白鵬相手では厳しいと思われたが、圧巻の内容を見せたのは休み明けの小結だった。全勝の横綱に土がつく「想定外」の一番に場内は騒然とした。

 「勝つとしたらあれしかなかった」。立ち合いから前に出る。横綱に右を差させず、左脚をかばいながらも引きに乗じてさらに前進。一気に押し出した。イメージ通りの取り口に「足が出ていた」とうなずいた。

 6日目の妙義龍戦で左大腿(だいたい)四頭筋腱(けん)を痛め、7日目から途中休場した。「正直、やばいと。今までこんなに痛いことはなかった」と未体験の痛みに襲われた。本来なら土俵に立っている夕方にテレビ中継を眺めることになり「不思議な感じだった」。

 時間ができたことで朝稽古後の昼寝に治療先でも睡眠、部屋に戻って午後11時ごろには眠りについた。十分な休養で驚異的な回復を見せ、9日目からまわしを締めて土俵内で稽古を再開。10日目の朝に再出場を決めた。

 再出場した最初の相手が横綱で勝利したのは、関脇以下では1951年秋場所の備州山が横綱千代ノ山に勝って以来68年ぶりの珍事。関脇以下が1場所で3横綱総なめも84年春場所の大乃国以来35年ぶりだ。表情を引き締めながらも「なかなかできる経験じゃない」と喜びがにじむ。

 優勝争いも面白くした。1敗の白鵬優位は変わらないが、2敗の玉鷲、3敗の貴景勝まで賜杯の目が出てきた。自身はその輪には加われないが「残り4日、全部勝つつもりで」と気合を入れる。取組後に左脚を引きずったのは気掛かりだが、勝ち越しまであと2勝。12場所続く三役の地位は手放せない。 (永井響太)

 

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