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【スポーツ】

トップ玉鷲が初制覇か 貴景勝の連続Vか 千秋楽決着へ

◇大相撲初場所<14日目>

 単独トップの関脇玉鷲が平幕碧山を押し出して12勝2敗とした。関脇貴景勝が隠岐の海を押し出してただ一人3敗を守り、1差をキープしたため、優勝決定は27日の千秋楽に持ち越しとなった。

 3敗だった横綱白鵬が休場し、優勝争いは初制覇を狙う玉鷲と2場所連続優勝を目指す貴景勝の2人に絞られた。

 白鵬と対戦予定だった大関豪栄道は不戦勝で勝ち越した。大関高安は小結御嶽海を寄り切って8勝目を挙げた。

 十両は志摩ノ海が12勝目を挙げて優勝した。

玉鷲(左)が押し出しで碧山を破る

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◆玉鷲、優勝争い1差死守 重圧も押し出し

 頭の中から優勝の2文字をかき消そうとしても玉鷲にはできなかった。目の前で貴景勝が勝ち、この日で自身の初優勝が決まることはなくなった。それでも負けられない重圧はこれまでとは比べものにならなかった。

 碧山との一番。時間となり、そんきょの姿勢で手をつこうとしたができなかった。自ら立ち上がり待ったした。「一瞬、真っ白になった。『あれ? いつもどうやっているんだろう』って」

 2度目の立ち合い。踏み込んだのは相手の方。喉輪をくらった玉鷲は大きくのけぞり得意の突き押しを封じられ一瞬、ひやりとした。だが右からのおっつけで腕をはね上げると、はたきに乗じ一気に押し出した。

 「(勝ち越しの懸かった)相手が緊張していなかったら負けていた」。碧山には過去に幕内通算4勝5敗と負け越しており、巡業中の稽古でもなかなか勝てなかった。苦手の相手から何とか星を拾い、2敗を死守。優勝争いの重圧を感じる立場となり、「横綱はどうなっているんだ。体より心が強い」と最高位の偉大さが身に染みた。

 千秋楽は反対に貴景勝より先に相撲を取る。この日、土俵下から見届けた藤島審判長(元大関武双山)は「思い切り行くだけ。こういう時は先に取る方がいい」と見る。勝てば文句なし。自らの力で賜杯を手にできる。「今日ここまでおかしくなったから明日は大丈夫」。いつもの玉鷲に戻っていた。 (禰宜田功)

貴景勝(左)が押し出しで隠岐の海を破る

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◆貴景勝、昇進目安クリア 大関とり前進

 今場所ナンバーワンともいえる圧勝だった。風呂から上がると、貴景勝は支度部屋のテレビで賜杯を争う玉鷲が勝った相撲のリプレーを見つめた。「(今日のことは)全部忘れて、明日の準備を今からしたい」。すでに視線は千秋楽に向いていた。

 懐の深い隠岐の海に何もさせない。「気持ちが全て。残り少ないし、後悔しない相撲を取りたいなと」。迷いのない突き押しから、左のはず押しで起こして押し出した。玉鷲と1差をキープし、2場所連続優勝に望みをつなげた。

 大関昇進の目安となる「三役で直近3場所で33勝」にも到達した。審判部は千秋楽に今場所後の昇進について話し合う見通し。貴景勝が賜杯を抱けば、もう一つ上の地位への現実味が増しそうだ。

 ただ、本人は「欲を出すと、いい相撲を取れたためしがない。無心になれるか」と強調する。結びの一番で迎える千秋楽には「なかなかできることじゃない。根性なしにならないように」と心待ちにする余裕さえ感じさせた。大一番でも前に出る持ち味を発揮し、逆転での賜杯を抱いてみせる。 (永井響太)

 

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