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【スポーツ】

<アジア杯 森保ジャパン 課題と収穫> (上)「大迫依存」層薄さ露呈

 1−3で敗れたカタール戦後の会見。森保監督は悔しさを残しながらも、最大7試合を戦い切った選手たちをたたえた。細かな敗因についてはまだ整理ができていないようで、「足りなかったことを今後につなげられるよう、しっかり分析したい」と言うにとどめる。

 ただ、浮き彫りになったのは良くも悪くもワントップの大迫(ブレーメン)に依存するチームの姿か。カタール戦の前半。前線からのプレスがいなされ、逆に数的不利をつくられる。大迫が前線に入っても「起点」をつぶしにくる2人、3人に囲まれ、攻撃の形がほとんどつくれない。

 「大一番で一番の出来」(大迫)で3−0と圧勝した準決勝イラン戦は、大迫がDFを背負ってボールを受ける間に、2列目やサイドが相手守備陣の裏に抜け出した。大迫に大きな信頼を寄せてきたのは選手たち自身だ。大会中、「(ボールを)渡せばなんとかなるという安心感がある」と口にしたのは堂安(フローニンゲン)。長友(ガラタサライ)も「(大迫は)周りの選手も輝かせることができる」と評する。その大黒柱が封じられたり、不在ならば…。

 大迫は1次リーグ初戦のトルクメニスタン戦で2得点した後の3試合を、右臀部(でんぶ)痛の再発で欠場した。ようやく準々決勝ベトナム戦で途中復帰したが、その間、森保監督は北川(清水)や武藤(ニューカッスル)を起用した。ただ、いずれも大迫とはプレースタイルが異なる。

 DFの裏で受けるタイプの北川はとくに、ワントップの役割に「このポジションで試合に出ている以上、言い訳はできない」と奮闘しながらも戸惑いを見せていた。

 監督は起用の意図を明確には説明しないが、堂安や南野(ザルツブルク)ら相手の背後を狙う2列目からの攻撃をより引き立たせるための役割にこだわるようにも映る。だが、大迫のように屈強な相手との競り合いに強いFWは日本選手ではなかなかいない。

 潜在的な選手層の薄さとも言える中、武藤は言い訳せず「自分も(ポストプレーと)両方できる選手になれば幅が広がる」と前を見る。森保監督は「選手が思い切ってプレーできる状態に準備できなかった自分の責任」とも言う。この課題を、監督自身が口にする「成長」につなげられるだろうか。

 ◇ 

 アジア・カップで日本はカタールに決勝で敗れ、森保監督就任後12試合目で初黒星となった。大会を通して見えた課題と手にした収穫を2回に分けて探る。 (アブダビ・唐沢裕亮)

 

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