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【スポーツ】

紀平、逆転ならず4位 フィギュア世界選手権 ザギトワV

女子フリーでジャンプの着氷に失敗する紀平梨花=さいたまスーパーアリーナで

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 世界選手権第3日は22日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われ、女子はショートプログラム(SP)7位と出遅れた16歳の紀平梨花(関大KFSC)がフリーでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を1度決めて2位と巻き返し、合計223・49点で日本勢最高の4位に入った。

 SP2位の坂本花織(シスメックス)はフリー5位の合計222・83点で5位、宮原知子(関大)は合計215・95点で6位となり、日本勢は来年の出場枠で最大3枠を確保した。平昌冬季五輪女王のアリーナ・ザギトワ(ロシア)がSP、フリーともに1位の合計237・50点で初優勝。エリザベト・トゥルシンバエワ(カザフスタン)がフリーで世界選手権女子初の4回転サルコーを成功して2位となった。

 アイスダンスのリズムダンス(RD)で初出場の小松原美里(倉敷FSC)ティム・コレト(米国)組は60・98点で21位となり、上位20組によるフリー進出を逃した。五輪銀メダルのガブリエラ・パパダキス、ギヨーム・シゼロン組(フランス)が現行ルールで世界最高の88・42点でトップ。

 男子は前日のSPで3位の羽生結弦(ANA)らが調整した。23日に男子フリーを実施する。

 トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の奥深さを、改めて知った大舞台だった。SP7位と出遅れた紀平は、フリーも自身の代名詞である大技で転倒。今季の国際大会での連勝は6で止まり、「本当に大変な毎日だった」と初の世界選手権を振り返った。

 SPで失敗した冒頭のトリプルアクセル。この夜は3回転トーループにつなぐコンビネーションで乱れなく決めたが、2本目の3回転半は軸が傾いた。「踏み切りから微妙で、しっかり跳べる感じではなかった」。その後は難なくまとめただけに唯一の失敗を悔やんだ。

 SP前から、氷の状態と踏み切りを合わせる調整にてこずった。「はまった」と思う時に踏み切りが抜け、手応えがない時はなぜかうまく跳べる。微妙な感覚のずれを修正しきれないまま迎えた本番で失敗を繰り返した。

 シニアデビューから国際大会で6連勝。躍進を支えたのは、やはりトリプルアクセルだ。SPとフリーで3本を組み込む大技は、決まれば圧倒的な武器になる一方、靴や氷の状態で成否が変わる繊細な側面がある。

 そんな難技の精度を少しでも高めるため、浜田コーチは「試合前の計画的な準備」を求める。今回は靴の調整に苦しみ、ウオーミングアップの方法も二転三転した。「まだまだ子ども。ちゃんとすれば必ず(もっと上が)見える」。厳しい指摘は、まな弟子への大きな期待の裏返しでもある。 (佐藤航)

女子フリーの演技を終え悔しがる坂本花織

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◆坂本5位悔し涙 たった一つのミスが…

 悔やんでも悔やみきれない。わずか一つのミスでSP2位から5位に順位を下げた坂本は「悔しい」と涙が止まらなかった。

 積み重ねた自信を確信に変えるためのフリー。冒頭のフリップ−トーループの連続3回転ジャンプを鮮やかに決め、勢いに乗ったかに見えた。六つ目の3回転フリップが思い通りに跳び上がれず1回転に。「ミス以外は自分のジャンプができた」と自己ベストを更新した演技で唯一の心残りになった。

 同じようにフリーで順位を下げた2月の四大陸選手権後、「最後まで自分らしく全力で滑れるように」と練習量を増やした。終盤までスタミナを保つ呼吸法も取り入れ、自国開催の大舞台で堂々と滑りきった。それでも表彰台を逃し「練習から絶対にミスをしないようにしないといけない」と教訓を得た。

 全日本女王となったシニア2季目はきめ細かな表現力を磨き、厳しい中野コーチが「ずいぶん大人のスケートができるようになった」と褒めるほどの成長を見せた。目下、トリプルアクセルにも挑戦中。

 春から大学生になる18歳は「気持ちも体もつくり直して頑張りたい」と最後は前向きな笑みを見せた。 (平井良信)

 

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