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【スポーツ】

貴景勝、策が裏目 逸ノ城1敗守る

貴景勝(右)は逸ノ城にはたき込みで敗れる

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◇大相撲春場所<14日目>

 横綱白鵬は大関高安を浴びせ倒し、14戦全勝で単独首位を堅持した。平幕逸ノ城が大関昇進の懸かる関脇貴景勝をはたき込み、ただ一人1敗。24日の千秋楽で白鵬が勝つか、逸ノ城が負ければ白鵬の3場所ぶり42度目の優勝が決まる。白鵬が敗れ、初制覇を狙う逸ノ城が勝てば決定戦となる。

 高安は4敗目、貴景勝は5敗目。横綱鶴竜は大関豪栄道に寄り切られ4敗目を喫し、豪栄道は11勝目。かど番の大関栃ノ心は関脇玉鷲を押し出し、7勝7敗と踏みとどまった。

   ◇

 いつもは頭から当たる貴景勝がもろ手突きで立った。逸ノ城のかち上げに距離を取りたかったのか、今場所多用しているはたき込みを警戒したのか。策はこらしたが、手を伸ばしても足が運べていなかった。相手にもたれるように伸びきった体は、支えを失えば倒れるだけ。突きを受け止めた逸ノ城にはたき込まれ、簡単に腹から土俵に落ちた。

 貴景勝は大抵、丸い体をさらに丸めて頭と手でぶつかる。普段とまるで違う立ち合いを「悪くなかったと思う」と振り返った。ただこの日の朝は「いつも通り。(相手は)意識しない」と話していた。逸ノ城の強みを封じようとした試みは言葉と裏腹。正念場を迎えた大関とりへの焦りがのぞく。

 勝てば3場所連続の2桁勝利で昇進に近づく一番だった。八角理事長(元横綱北勝海)は「いつも通りの立ち合いで十分だったと思う。勝ちたい気持ちで集中できなかったのでは」と指摘した。

 一方の逸ノ城は「自分の方は迷っていなかった」。体重226キロの重さを利して圧力をかけ、相手の上体が起きればはたく。貴景勝とは対照的に、白星を積み重ねてきた今場所のこれまで通りの相撲だった。「思っていたものをそのまま出した」。言葉は自信に満ちている。

 逸ノ城は1敗で白鵬をぴたりと追い、貴景勝は最後の一番に2桁勝利を懸ける。優勝争いと大関とりの決着はいずれも持ち越し。25歳の逸ノ城は「あしたの一番に集中したい」。22歳の貴景勝も「集中していけたら」と最後の相撲を見据えた。若い2人が大きな目標に挑む千秋楽が待ち構えている。 (海老名徳馬)

 

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