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【スポーツ】

<センバツ高校野球>東邦、走って走って8強 初回から「揺さぶる」作戦的中

東邦−広陵1回表東邦2死一塁、石川が二盗成功。遊撃手宗山=甲子園で

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◇東邦12−2広陵

 東邦が16安打12得点で大勝した。一回に吉納、長屋の連続適時打で2点を先制。三回には石川のソロ本塁打などで4点を追加した。七、八回にも3点ずつを加えて、突き放した。先発の石川は6回4安打無失点。継投で反撃を2点に抑え込んだ。

 広陵は河野が立ち上がりから制球に苦しみ、三回途中で降板。打線は好機につながりを欠いた。

 走って、走って、また走った。東邦が計7盗塁。ヒットエンドランも何度も決めた。「足で相手を揺さぶる」作戦が的中。大会屈指の右腕を三回途中で早々とマウンドから引きずり下ろした。

 足の攻撃の先陣を切ったのは石川だった。一回2死、まず二盗に成功。場面が一、二塁に変わると打者吉納に対する5球目だった。「投手のボールの握りでチェンジアップだと分かった」と、三塁へスタートを切った。

 浮いたボールを吉納が右前に痛打した。石川は楽々と生還。狙っていた通りの得点パターンであっさり先制できた。選手たちは「さあ、どんどん走ろう」と活気づいた。

 石川は185センチ、87キロ。足が速い方ではない。しかもエース。それでも1回戦の映像を全員でチェックし、相手投手の配球を分析していた。森田監督の指示は「タイミングが合えば走っていい」の一点だけ。盗塁はノーサイン。「選手が走ったのは全て変化球を投げたときだった」と選手を評価した。

 さらに二塁に走者を置いた場面では、「二塁方向に顔を向けた後、捕手の方に向き直ると投球動作に移る」の癖も見抜いていた。石川が三塁へ走った理由もうなずける。

 昨秋の公式戦の69盗塁は出場校中のトップ。今大会が公式戦初出場となる山田も二回に初盗塁を決めた。やみくもに走っているわけではない。全員が確かな配球の読み、観察眼に裏付けされて次の塁を狙っていた。単独最多となる5度目の優勝へあと3勝。ライバルに「足の脅威」を十分に植え付けた。 

  (東郷賢一)

 

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