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【スポーツ】

13分23秒、丸山の奇襲 全日本体重別 男子66キロ級でV

男子66キロ級決勝で延長戦の末、阿部一二三(下)を破り叫ぶ丸山城志郎=福岡国際センターで

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 世界選手権東京大会(8月25日〜9月1日・日本武道館)代表最終選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権最終日は7日、福岡国際センターで男女計7階級が行われ、男子73キロ級は2016年リオデジャネイロ五輪金メダルの大野将平(旭化成)が決勝で17年世界王者の橋本壮市(パーク24)を延長の末に優勢勝ちし、3年ぶり3度目の優勝を果たした。

 66キロ級で五輪2大会連続銅メダルで73キロ級の海老沼匡(パーク24)は準決勝で大野に敗れた。

 男子66キロ級は丸山城志郎(ミキハウス)が世界選手権2連覇の阿部一二三(日体大)との13分を超える熱戦を優勢勝ちし、2年連続2度目の制覇。

 女子57キロ級は昨年世界女王の芳田司(コマツ)が3年ぶり2度目の優勝を決めた。

 男子で60キロ級は永山竜樹(了徳寺学園職)が2年ぶり2度目、81キロ級はリオ五輪3位の永瀬貴規(旭化成)が2年ぶり5度目の頂点に立った。

 女子で48キロ級は17歳の古賀若菜(福岡・南筑高)が初優勝し、リオ五輪3位の近藤亜美(三井住友海上)は初戦敗退。

 52キロ級は角田夏実が17年世界女王の志々目愛(ともに了徳寺学園職)を下して2連覇した。

◆阿部の体を浮かせ崖っぷちからV

 大の字になって天井を見つめる阿部とは対照的に、丸山はグッと拳を握った。男子66キロ級決勝。25歳の遅咲きが13分23秒の死闘を制した。「絶対に気持ちで負けないと思っていた。精神的、肉体的にも強い自分を見せられた」。昨年11月のGS大阪に続き、阿部を倒して頂点に立った。

 前半は阿部の足技に耐え、延長戦へ。試合時間が5分30秒をすぎたころ、2枚目の指導を与えられ、崖っぷち。指導する天理大の穴井隆将監督は「あれくらいから表情が変わった」。みなぎる気迫。得意の内股を何度も放つ。阿部も担ぎ技を狙う。真っ向のぶつかり合いに観客は沸いた。

 10分になる直前、阿部の小内刈りで一度は技ありの判定も、ビデオ判定で取り消された。丸山は「それはないと思った。投げて勝つだけ」。闘争心を切らさず、前へ出る。最後はともえ投げに似た奇襲技。執念で阿部の体を浮かせた。

 天理大時代には左膝を手術。けがに苦しみ、代表争いから遠ざかった。「勝てない期間が長かったので、誰よりも勝ちたい気持ちがある」。穴井監督が「まるで日本刀のよう」と評価する切れのある柔道を地道に磨き上げてきた。

 国際大会は3連勝中。初めて世界選手権代表の座をもぎ取った。しかも丸山が第1代表で、阿部が2枠目の扱い。「まだ東京五輪までの過程でしかない。もっと心技体を強くしていきたい」。年齢を重ねていても、今がまさに成長段階。このまま勢いに乗り、2020年を狙う。 (森合正範)

 

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