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【スポーツ】

素根、攻め貫き連覇 延長制し初の世界切符 柔道全日本女子

決勝で朝比奈沙羅(右)を破り2連覇を果たした素根輝=横浜文化体育館で

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 体重無差別で争う柔道の全日本女子選手権(東京新聞など後援)は21日、世界選手権(8月25日〜9月1日・日本武道館)女子78キロ超級代表最終選考会を兼ねて横浜文化体育館で行われ、18歳の素根輝(そね・あきら=環太平洋大)が決勝で昨年世界選手権同級覇者で22歳の朝比奈沙羅(パーク24)を下し、史上初の初出場優勝だった昨年に続いて2連覇を達成した。大会連覇は2010年に9連覇を果たした塚田真希以来。

 素根は準々決勝で16年リオデジャネイロ五輪78キロ超級銅メダルの山部佳苗(ミキハウス)、準決勝では稲森奈見(三井住友海上)にともに延長戦で優勢勝ち。朝比奈との決勝は9分を超える延長戦の末、指導3を引き出して反則勝ちした。

 3位は稲森と昨年準優勝の冨田若春(コマツ)。五輪52キロ級銅メダル2度で初出場の29歳、中村美里(三井住友海上)は初戦敗退した。

 2連覇を果たした素根のほおが自然と緩む。ライバル朝比奈に5連勝。2週間前の全日本選抜体重別選手権に続く優勝。何より個人戦で初の世界切符をつかみ取ったことを喜んだ。「勝てば世界選手権に出られる。すごく強い気持ちだった。選抜と二つ、しっかり勝ち切れてうれしい」

 朝比奈との決勝は2週間前のVTRのようだった。無尽蔵のスタミナと気持ちの強さで、試合が進むにつれ、攻撃的になっていく。後がない指導2になると、「どこでもつかんだら投げよう」と背負い投げ。延長に入り、大内刈り、袖釣り込み腰、大内刈りと果敢に技を繰り出す。攻めを貫き、9分すぎ、朝比奈に3つ目の指導を与えた。

 今春から岡山市の環太平洋大に入学。自宅がある福岡県久留米市から母の美香さん、兄の勝さんも引っ越した。一軒家を借り、部屋をトレーニング室に改造。大学の練習後は兄と午後10時半まで黙々と稽古に励む。「練習量では誰にも負けない。それくらいやっている自信がある」

 バルセロナ五輪男子71キロ級金メダリストで環太平洋大の古賀稔彦総監督は「もともと、軽量級のスピードと器用さを持っている」と話す。それに加えて「真剣に向かってくる男子高校生との練習や自ら望む稽古で本物のスタミナがついている」と評価する。

 昨年の世界選手権。朝比奈が金メダルをとる瞬間を観客席で見つめた。今年はスポットライトを浴びる番。「世界選手権と東京五輪、必ず金メダルをとりたい」。日本の女王から世界の女王へ。伸び盛りの18歳。この勢いは止まりそうもない。 (森合正範)

 

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