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【スポーツ】

メダリストの誇り胸に平野、堂々戦う 世界選手権個人戦

21日、練習会場で調整する平野美宇=ブダペストで(内山田正夫撮影)

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 【ブダペスト=磯部旭弘】世界選手権個人戦第2日は22日、当地で本格的にスタートし、日本勢の先陣を切って混合ダブルスで2年前の前回大会で金メダルの吉村真晴(名古屋ダイハツ)、石川佳純(全農)組と、今年の全日本選手権を制した森薗政崇(岡山)、伊藤美誠(スターツ)組が出場する。

 日本勢にとって最大のライバルは、やはり中国。強力なペアで臨んでおり、21日の予選では、男女のシングルスでそれぞれ世界ランキング1位の樊振東、丁寧組がプレーした。ペア結成1カ月ほどだが個々の力量は別格で、日本男子の倉嶋洋介監督は「ダブルスがうまい下手とか以上に、力がある」と警戒する。

 混合ダブルスは来年の東京五輪の新種目で、今大会の中国には五輪を見据えた戦略も透けて見える。世界選手権は国・地域が異なる選手でペアを組むことができ、前回大会は中国選手同士のペアはいなかったが、今回の中国勢は世界ランクで男子2位の許〓1と女子5位の劉詩〓2もペアを組む。吉村真は「(五輪に向けた)中国の本気度が入っている」と気を引き締めている。

 高速卓球で世界を驚かせた快進撃の再現なるか。前回2017年大会の女子シングルスで日本勢48年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した平野美宇(日本生命)。「メダリストして堂々とプレーしたい。気負うことはない」。今大会も同種目に臨む19歳の言葉に力がみなぎる。

 「人生には、山しかないと思っていた」と表現するほど、2年前は絶頂にいた。春のアジア選手権では中国のトップ選手3人を破り、日本女子として21年ぶりに優勝。両ハンドの速攻は手が付けられず、約1カ月後にあった世界選手権でも勢いを保った。

 だが、徹底的に対策され、「谷」ともいえる反動が訪れた。中国選手に勝てなくなり、18年の海外ツアーでは8強が最高成績。黒星がかさみ精神的に落ち込んだ。「前は速さがあれば勝てたけど、今はみんな速い。どんどん卓球が進化している」

 つまずきを契機に戦術面の幅を広げる意識が高まった。持ち前の速さに応用力が加われば、さらに一皮むけられる。特に磨いているのは、サーブやレシーブからの展開、プレーの安定性を高めるつなぎのボールの質だ。「時間をかけてこつこつと強化していく選手。一度身に付ければ爆発的な力を出せる」と女子の馬場美香監督は言う。

 平野は「前向きな気持ちになれば、いろいろと成長できる」と好感触をつかみつつある。今大会で順当に勝ち進めば、準々決勝で世界ランキング1位の丁寧と対戦する可能性がある。17年大会の準決勝で敗れた強敵が待ち構えるブロックにも恐れることはない。「一戦一戦頑張って勝つことだけを考えたい」と突き進む。 (磯部旭弘)

※ 〓1は、日へんに斤

※ 〓2は、雨かんむりに文

 

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