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【スポーツ】

谷川連覇 寺本V 体操・全日本個人総合

男子個人総合決勝優勝した谷川翔の(左上から時計回りに)床運動、あん馬、つり輪、鉄棒、平行棒、跳馬=高崎アリーナで

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 世界選手権(10月・シュツットガルト=ドイツ)代表選考会を兼ねた個人総合の全日本選手権最終日は28日、群馬県の高崎アリーナで決勝が行われ、男子は20歳の谷川翔(順大)が首位だった予選との合計170・265点を出し、史上最年少優勝を飾った昨年に続いて2連覇した。

 萱和磨(セントラルスポーツ)が0・937点差で2位、武田一志(徳洲会)が3位。昨年2位の白井健三(日体大大学院)は161・463点で30位だった。

 女子は2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪代表で23歳の寺本明日香(ミキハウス)が予選との合計111・998点をマークし、4年ぶり2度目の日本一。昨年の世界選手権銀メダリストで4連覇を狙った村上茉愛(日体ク)が1・167点差で2位、畠田瞳(セントラルスポーツ)が3位となった。

 全日本の得点を持ち点に争われるNHK杯(5月18、19日・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で男子は上位の3人、女子は4人が世界選手権代表となる。

◆谷川 会心も「満足せず」

 2種目目を終えたばかりだというのに、谷川翔はあおむけで倒れ込んで喜びを爆発させた。予選を首位通過し、そのまま頂点に立つための鍵と考えていた決勝のあん馬。難度を上げた演技を決めてライバルを突き放し、「思わず声が出て叫んじゃった」と、そのシーンを振り返った。

 初優勝の前回からDスコア(演技価値点)を0・3点上げたあん馬は、F難度の「ブスナリ」にE難度の新技が続く。開脚系の難技が続く「最後まで気を抜けない」流れも、股関節周りの広い可動域を生かして乗り切った。両脚がよく開くだけでなく、骨盤をひねる動きでバランスを保ち、美しい旋回を披露した。

 首位を争う1班では唯一14点台後半となる14・800点をマーク。これで波に乗って残る4種目もそろえ、リオデジャネイロ五輪団体金メダルの立役者が次々と崩れる波乱の全日本を制した。

 第一人者の内村航平(リンガーハット)が衝撃の予選落ち。けが明けの白井も30位に沈み、個人総合での世界選手権代表入りが絶望的になった。

 東京五輪で団体連覇を目指す日本男子に暗雲が垂れ込める中、水鳥寿思・男子強化本部長は「谷川翔がこれからの代表で中心的役割を果たす選手になる」と期待を寄せる。

 出来栄えを示すEスコア(実施点)の厳格化が世界的に進む中、ミスの少ない谷川翔は欠かせない存在。昨年のNHK杯で乱れて世界選手権代表を逃した精神面のもろさも、アジア大会など国際舞台で戦ううちに強くなった。「去年は全日本で満足してしまったけれど、今年は満足していない」。平成最後の全日本覇者が気を引き締めた。 (佐藤航)

◆抜群の安定感 寺本「びっくり」

 この日も安定感は抜群だった。ライバルの村上に1点以上の差をつけて予選をトップ通過した寺本は、4種目通してほぼミスのない上々の出来。追い上げられるどころか、わずかに点差を広げてNHK杯に進み「この結果にびっくりしている」と喜んだ。

 跳馬は決勝進出者の中で一番難しいDスコア5・8の「チュソビチナ」を難なく成功。段違い平行棒、平均台も村上を上回った。昨秋の世界選手権個人総合の銀メダリストを抑えて4年ぶりの日本一。銅メダルだった7日のワールドカップ東京大会、全日本予選、決勝と結果をそろえ、「ちょっとずつ成長しているんだな」と振り返った。

 女子ではベテランといわれる大卒2年目になっても、向上心に陰りはない。跳馬以外の構成を見直し、所属先では小中学生と一緒に練習して基礎を磨き直した。「元気な若い選手とやって、体力も勝手についた」と手応えをつかんでいる。(佐藤航)

 

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