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【スポーツ】

新大関貴景勝、令和も押す 鶴竜、豪栄快勝 高安は黒星発進

貴景勝(左)が一気の押し出しで遠藤を下す

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◇大相撲夏場所<初日>

 令和最初の本場所で新大関貴景勝は遠藤を力強く押し出し、白星スタートを切った。白鵬の休場で一人横綱となった鶴竜は小結御嶽海を難なく押し出し、好発進した。

 他の2大関は平幕相手に明暗が分かれた。豪栄道は北勝富士を速攻で寄り切り、高安は元大関の琴奨菊に一方的に押し出された。両関脇は大関から転落した栃ノ心が千代大龍を寄り切り。先場所14勝で返り咲いた逸ノ城は大栄翔に突き出しで屈した。

    ◇

 元号が令和に変わり初めてとなる本場所の初日で、貴景勝は新大関として最初の一番に臨んだ。

 気合が入りすぎたのか、取組直前に右の鼻から鼻血が出て止まらなかった。それでも、気にはなったものの集中を乱されるほどではない。「いつも通りの精神で臨めた」。土俵下で取組を待つ間も鼻血が出ていることを遠藤に悟られないよう、平静を装う余裕があった。

 立ち合いから、らしさは十分だった。体ごとぶつかると突いて押した。引き技を出すと見せかけ、すぐさま下から突き上げるような突き押し。相手の上体をのけぞらせ、一気に土俵下まで押し出した。隙のない大関初白星。「自分が大関だと思うと変な妄想がつくられる。いい緊張感でいくことだけを考えた。特別な1勝ではない」と何事もなかったかのように語った。

 師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)によると、春場所後から今場所にかけて寄せられたテレビ番組への出演依頼を全て断ったという。イベントへの出席も、母校の仁川学院小(兵庫県)と埼玉栄高で行われた化粧まわしの贈呈式くらいにとどめた。

 「相撲に集中させたかった。大関としてまだ一番も相撲を取っていないから」と千賀ノ浦親方。普段通りを心掛け、今場所に目標を定めて調整してきた。八角理事長(元横綱北勝海)も「いい相撲だね。自分のペースに持ち込んでいる」と認めた一番だった。

 大関としての第一歩。だが到達点ではない。「まだ1日が終わっただけ。15個の壁があって一つ一つ壊していく感じ。一気に5枚は壊せない。その日に与えられた相撲を精いっぱい取れるようにやるだけ」と貴景勝。もう一つ上の目指すべき地位がある。だから、いつものように勝ってもにこりともしなかった。 (禰宜田功)

 

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