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【スポーツ】

北勝富士、押しに押す 身を寄せ貴景勝に土

北勝富士(左)が押し出しで貴景勝を破る

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◇大相撲夏場所<3日目>

 新大関の貴景勝は平幕の北勝富士に押し出され、初黒星を喫した。一人横綱の鶴竜は元大関の琴奨菊を上手投げで際どく退け、3連勝とした。

 他の大関陣もそろって敗れた。豪栄道は遠藤に寄り切られて初黒星を喫し、高安は小結御嶽海のはたきに屈して黒星が先行した。

 両関脇は明暗が分かれた。1場所での大関復帰を目指す栃ノ心は隠岐の海を寄り切って3連勝。逸ノ城は玉鷲に押し出されて1勝2敗となった。

      ◇

 攻防のある相撲に、館内は大いに湧いた。22歳の貴景勝、26歳の北勝富士。押し相撲同士の若い2人が互いに力を発揮した一番は、後者に軍配が上がった。

 立ち合いから攻め込まれた北勝富士だが、土俵際で右からおっつけて少しずつ体勢を崩す。たまらず引いた貴景勝に対し、間髪入れずに右ではず押し、左は喉輪で攻め、土俵下まで押し出した。師匠の八角理事長(元横綱北勝海)は「右が効いていた」と珍しく弟子の相撲を認めた。

 「あまり覚えていない。久々に激しい相撲を取った。落ち着いてはいなかった」と興奮気味の北勝富士。勝因はしっかり貴景勝に身を寄せたこと。「相手の間合いになれば、はたきがある」と距離を取らないように心掛けた。

 もう一つ、大きかったのは精神面。体調が悪いわけでもなく、稽古もできていたのに初日から2連敗。「立ち合いも悪くない。何がいけないんだろう」と考えた末に至ったのは「もっとがむしゃらにならなきゃ」。入門当時の「早く関取になりたい」という気持ちを思い出し、「あのころは、もっと燃えていた」。初心に帰り、前に出ることだけを考えて土俵に上がった。

 相手に不足はなかった。埼玉栄高の後輩だが、番付では上にいる。「先に大関に上がられたのは悔しかった」。快進撃を続ける新大関に土をつけ、気分はいい。同じ突き押しが持ち味の貴景勝に、四つに組んだり引いたりせずに勝ったことにも価値がある。「いい相撲が続いている大関に、真っ向勝負で押し切って勝った」とうなずき、言葉を続けた。「ここから、という思いはある」。視線は三役復帰、さらにその上の地位を見据えている。 (平松功嗣)

 

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