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【スポーツ】

井岡、日本男子初4階級制覇 ボクシング・WBOスーパーフライ級

WBOスーパーフライ級王座決定戦でパリクテ(左)をTKOで破り、日本男子初の4階級制覇を果たした井岡一翔=幕張メッセで

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 世界戦各12回戦は19日、千葉市の幕張メッセイベントホールで行われ、世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王座決定戦で同級2位の井岡一翔(Reason大貴)が同級1位のアストン・パリクテ(フィリピン)に10回1分46秒でTKO勝ちし、日本男子初の4階級制覇を達成した。具志堅用高氏と並んでいた世界戦勝利数を15とし、日本選手単独最多となった。

 井岡は10回、ラッシュをかけ、レフェリーが試合を止めた。戦績は26戦24勝(14KO)2敗。パリクテは29戦25勝(21KO)3敗1分け。

 世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)は同級10位のタナワット・ナコーン(タイ)に3−0で判定勝ちして初防衛に成功し、13戦全勝(9KO)となった。タナワットは12戦11勝(5KO)1敗。

◆背水の陣 鮮やかスパート

 日本男子初の4階級制覇という快挙にふさわしい完勝だった。鮮やかなスパートでTKO勝ちを決めた井岡は「見せたかった景色を見せられたと思います」。コーナーポストの上で雄たけびを上げ、「背水の陣」と明言した試合に勝った喜びを爆発させた。

 相手の動きを見極め勝負どころで出る。教科書のような展開を現実にした。立ち上がりは「想像以上に懐が深いし距離も長い」。ところが身長とリーチに勝るパリクテに手を焼いたのは最初だけだった。

 試合前には米ラスベガスで8週間の長期合宿を組み、長身選手とのスパーリングを多くこなしてきた。「目標のために何をするかを考えてやってきた」。練習の成果がそのまま出た。腕を振り回すような相手の強打も、距離感をつかめば怖くなかった。

 時に下がり、時にくぐって拳をかわし、前に出てきたパリクテを自分の間合いでたたいた。10回の決着の場面も、カウンターの右ストレートから。「ここしかない」とパンチを顔に集めて、一気に勝負を決めた。

 一度引退して昨年復帰したが、4階級制覇をかけた大みそかのタイトル戦に敗れた。勝負どころで攻めきれずに悔いを残したといい「前回の結果もあったので、はっきり白黒をつけたかった」。最後にがむしゃらに攻めたのは、30歳にしてなお力を伸ばしているからこそだった。

 大きな目標を成し遂げて、思い描くのは「ベルトを海外へのチケットにして、他団体の王者と戦いたい」。次は本格的な海外進出という夢に挑む。 (海老名徳馬)

<いおか・かずと> 09年4月にプロデビュー。11年2月、プロ7戦目でWBCミニマム級王座を獲得。12年12月にWBAライトフライ級、15年4月にはWBAフライ級の王座に就き、世界3階級制覇。17年大みそかに引退表明したが18年9月に復帰して勝利。同年末のWBOスーパーフライ級王座決定戦では敗れていた。技巧派の右ボクサーファイター。30歳。堺市出身。

 

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