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【スポーツ】

大坂、屈辱のウィンブルドン初戦敗退 心と技かみ合わず

1日、ウィンブルドン初戦で敗退し、試合後の記者会見で厳しい表情を見せる大坂なおみ=共同

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 【ウィンブルドン=共同】女子で世界ランキング2位の大坂なおみ(21)=日清食品=が1日に開幕した四大大会第3戦、ウィンブルドン選手権のシングルスで屈辱の初戦敗退を喫した。1月の全豪オープンで四大大会を2連勝し、アジア勢初の世界1位に上り詰めたが、急激な環境の変化に困惑。6月には1位から陥落し、全豪当時の勢いを失ってスランプに陥っている。

 「席を外していい? 泣きそうなの」。世界39位のユリア・プティンツェワ(カザフスタン)に屈した後の記者会見は進行役に懇願して約4分半で打ち切り、無表情で会場を去った。6月の前哨戦で同じ相手に敗れた際は「負けがショッキングだった」と義務である会見を罰金覚悟で拒否。世界トップに就いたことで精神的に追い詰められ、魅力だった天真らんまんさが影を潜める。

 男子で世界7位の錦織圭(日清食品)が「1位を守るというプレッシャーは計り知れない」と語るように、大きな注目を浴びてきた。大躍進を支えたコーチのサーシャ・バイン氏と全豪後に電撃的に離別したことで「良くない理由で人々からじろじろ見られているように感じる」と動揺した。

 元世界1位のビーナス・ウィリアムズ(米国)の練習パートナーを務めた実績があるジャーメーン・ジェンキンス氏を新コーチに迎えたが、就任後に出場した8大会で決勝に進めない苦境に立つ。

 ライバルたちが研究してきたこともあり、新たなスタイルを模索していることも要因だろう。以前はバイン氏が「我慢」を説き、7、8割の力で打つことに徹してミスを抑えたが、現在は自らが仕掛けて主導権を握る組み立てを目指す。練習では「戦術的なことが多い」と日本テニス協会の土橋登志久強化本部長が指摘するように、総合力を高めるために不得手なスライスやドロップショットの精度を上げようとしている。

 しかし、技術力は一気に上がらない。4月以降の苦手な赤土や不慣れな芝のコートの大会では思うようなショットが打てずにストレスをため、自滅する試合が目立った。「心」と「技」がかみ合わない日々が続くが「(トップ選手は)誰もが通る道」と土橋強化本部長は殻を破ることを期待する。照準を合わせる舞台は2連覇が懸かる四大大会最終戦の全米オープン(8月26日開幕・ニューヨーク)。日本のエースは得意のハードコートに戻り、真価が問われることになる。

 

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