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【スポーツ】

貴景勝が休場 全休明言 秋場所は関脇転落

名古屋場所の休場が決まった大関貴景勝=名古屋市の千賀ノ浦部屋宿舎で

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 右膝に不安を抱えて動向が注目された東大関貴景勝(22)=本名佐藤貴信、兵庫県出身、千賀ノ浦部屋=が4日、初のかど番となる名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)を全休することを明言した。9月の秋場所は関脇に転落することが事実上、決まった。

 名古屋市北区の千賀ノ浦部屋で師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と出場の可否について協議。同親方は休場を勧めたのに対し、貴景勝は当初、出場を強く望んだが最終的には説得を受け入れた。

 大関昇進2場所での降下は現行制度となった1969年名古屋場所以降では、2000年名古屋場所の武双山(1場所で大関復帰)以来2人目。9月の秋場所で10勝すれば大関に復帰できる。

 貴景勝は新大関だった夏場所で負傷し、途中休場後に一度は再出場したが、大関以上では極めて珍しく再休場した。6月中旬に稽古を再開した後もペースが上がらず、今場所に向けた動向が不安視されていた。

◆師匠の説得受け入れ

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 最後は師匠である千賀ノ浦親方の説得を受け入れる形で貴景勝の休場は決まった。報道陣に対応した貴景勝は「師匠の判断は絶対。納得して選択した」。吹っ切れたような表情で語った。

 朝稽古後の話し合いは4時間にも及んだものの結論は出なかった。何とか出場したい大関と、将来を見据えた判断を促す千賀ノ浦親方。平行線をたどり、大関は前夜祭に出演するためいったん、宿舎を出た。

 そして前夜祭を終え宿舎に戻って約30分後、報道陣の前に姿を現し、「休場します」と自ら切り出した。「自分の中で整理するのに時間がかかった」。一方、師匠は「ほっとした。かど番で休場するのは大変な決断。よく考えてくれた」と胸をなで下ろした。

 途中出場を否定したため、休場は大関からの陥落を意味する。苦渋の決断をした理由を大関は「もう一つ上の番付を目指したい。5、6年後、この経験があったから今の自分があると言えるように、気持ちを入れ直してやるしかない」と語った。

 「まだまだ若いし先がある」と千賀ノ浦親方。けがに泣かされた荒磯親方(元横綱稀勢の里)も「復活して何十回と優勝してほしい」とエールを送る。22歳。角界の将来を背負うであろう逸材の一人。その才能をつぶすわけにはいかなかった。 (禰宜田功)

 

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