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【スポーツ】

同級生対決、輝に軍配 両横綱は全勝

輝(右)が押し倒しで炎鵬を下す

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◇大相撲名古屋場所<7日目>

 両横綱が全勝をキープした。白鵬は大栄翔をはたき込みで退け、鶴竜は正代を危なげなく寄り切った。

 大関陣は高安が碧山を押し出して1敗を堅持。豪栄道は遠藤に寄り切られて4敗目を喫した。

 関脇御嶽海は先場所優勝の朝乃山を力強く押し出し、5勝目を挙げた。全勝は鶴竜、白鵬、1敗が高安と平幕照強。2敗に御嶽海、平幕逸ノ城ら6人が続く展開。

   ◇

 互いをよく知るだけに、特別な感情が込み上げた。土俵下で取組を待っていた輝は「懐かしいなと思った」。金沢市立西南部中の同級生だった炎鵬との初対戦。中学以来約10年ぶりに相まみえた一番で、プロでの先輩として意地を見せた。

 力を出し切ることに徹した。「後手に回らないように、下から起こして、どんどん攻めていこう」。立ち合いで身長193センチの輝は踏み込んでから両手を伸ばして前に出ていく。右手で張って懐に入ろうとした168センチの炎鵬を一気に突き放しにかかり、押し倒した。「心の中には負けられない思いがあった」

 完全に後手に回った炎鵬は「迫力があった。全てで圧倒された。選択肢は何十個もあったが、一番やっちゃいけないことをやった」と頭をかいた。

 中学1年の時、炎鵬と同じクラスに。下の名前で呼び合う仲になった。輝にとって印象深いのは、3年の全国都道府県中学生選手権の団体戦。決勝で輝が勝った後、炎鵬が俵の上を半周回って勝ち、日本一に輝いたことだ。

 ただ、プロの土俵で対戦するとは夢にも思わなかった。入学当時から183センチの巨体を誇った輝は、150センチに届かず、体重50キロにも満たなかった同級生の角界入りを知り、「何があったのかなと思った。プロに絶対入らないと言っていたから」と驚いたという。

 中学を卒業し、2010年春場所で初土俵を踏んだ輝に対し、7年後の17年春場所に炎鵬は大卒でデビューした。「今日だけは特別なものがあった。もうないだろうけど」と輝。これから何度も対戦する相手だろう。白星の余韻と思い出に浸ったのはわずかな時間だけ。懐かしさは捨て、さらなる高みを見据えた。 (永井響太)

 

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