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【スポーツ】

照強、感謝の1勝 「偉大な先輩見て育った」

照強(右)が押し出しで千代丸を破る

写真

◇大相撲名古屋場所<10日目>

 横綱鶴竜が平幕逸ノ城を寄り切って初日から10連勝とし、単独トップを維持した。横綱白鵬は関脇玉鷲を突き落とし、連敗を免れて1敗を守った。

 大関高安は明生を寄り切って勝ち越し。関脇御嶽海は大栄翔に突き出しで敗れ4敗目を喫した。全勝の鶴竜を1敗で白鵬が追い、2敗で高安、平幕の妙義龍、友風、照強(てるつよし)が続く展開は変わらなかった。十両は剣翔が2敗を守り単独首位。

   ◇

 安美錦引退のニュースが流れた10日目。会場に向かう前、宿舎で照強はその兄弟子の部屋をのぞいた。「行ってきます」とあいさつ。すると「頑張れよ」と、いつものように励まされた。

 3日目に古傷の右膝を負傷し休場したのを目の当たりにして、照強はこの日が来ることを感じてはいた。だが、いざ現実のものとなるとさまざまな思いが胸に去来した。「絶対に勝とうという気持ちで土俵に上がった」

 約80キロの体重差がある千代丸との一番だった。「重いから横から横から攻めようと思った」。立ち合いの相手のもろ手突きを腰をかがめてかいくぐった。なおももろ手で突こうとしてきたところで右からいなし、土俵際に追い込む。最後ははずで押して土俵を割らせた。

 阪神大震災が発生した1995年1月17日に淡路島で生を受け、中学卒業と同時に入門した、たたき上げの力士。若さから乱れがちだった私生活について叱ってくれたのも安美錦だった。「幕下時代は厳しく指導してもらった。でも十両に上がった時にもらった『おめでとう』という一言。その言葉が一番の思い出。込み上げてくるものがある」と振り返った。

 身長169センチ、体重116キロ。幕内では炎鵬に次ぐ小兵。大男に立ち向かうには兄弟子のような技術で対抗する以外に道はない。「偉大な先輩が部屋にいてくれ、その背中を見て育った。だから、目標にしたい」。弟弟子として恥ずかしい相撲は見せられない。 

  (禰宜田功)

 

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