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【スポーツ】

友風が鶴竜に土 最速金星「夢のよう」

友風(右)がはたき込みで鶴竜を破る

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◇大相撲名古屋場所<13日目>

 鶴竜が横綱初挑戦の平幕友風にはたき込まれる波乱で初黒星を喫し、平幕妙義龍を小手投げで退けた横綱白鵬と1敗で首位に並んだ。

 友風は初土俵から14場所目での金星獲得で、年6場所制となった1958年以降(幕下付け出しを除く)で小錦と並ぶ最速記録。

 関脇御嶽海は琴奨菊を寄り切り、勝ち越した。先場所優勝の平幕朝乃山は負け越した。

 1敗の両横綱を2敗で平幕照強が追う展開となった。十両は剣翔が2敗で単独トップを守った。

    ◇

 花道に落ちた座布団を目にして、初金星を実感した。横綱初挑戦の友風が、全勝だった鶴竜に土をつけた。普段なら陽気に言葉を並べるが「夢を見ているみたい。いつもならうまいこと(言葉が)思い付くけど」。顔を赤らめながら、余韻に浸った。

 4大関の休場で、本来なら組まれるはずのない横綱戦が実現。初の結びに前夜から緊張していた。土俵で鶴竜と相対すると「びびった。どうやって相撲を取ればいいのだろう」。頭の中は混乱したが、取組が始まれば関係なかった。「負けを覚悟で思い切りやるしかない」。低く踏み込まれたが、体を右に開く。「体が勝手に反応した」と両手でタイミングよくはたき込み。組んでよし、離れても力を出せる鶴竜に反応で上回った。兄弟子の嘉風によるアドバイスがきいた。友風が「恋人のよう」と表現するほど毎日の行き帰りで連絡を交わす。この日も「萎縮するな。体の反応に任せろ」とげきを飛ばされた。かつて付け人を務め、右膝のけがで休場する兄弟子に忠告通りの内容で吉報を届けた。

 幕下付け出しを除く初土俵から14場所目での初金星は、年6場所制となった1958年以降、小錦に並ぶ最速記録。師匠の尾車親方(元大関琴風)は「記念に」と初めて結びで取る弟子を花道の奥から見つめた。「まさか勝てるとは思ってないから、どれだけ抵抗できるかと。俺も放心状態」と驚きを隠さなかった。

 ピアノでクラシック音楽を演奏するのが趣味の友風。報道陣からの「今、頭の中に流れる音楽は?」との問いには「母親の悲鳴が聞こえてきそう」と笑わせた。4大関休場の寂しい場所で、24歳の新鋭が賜杯レースの盛り上げに一役買った。 (永井響太)

 

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