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【スポーツ】

向田、五輪切符 文田は金 レスリング世界選手権

女子53キロ級準決勝ギリシャ選手を攻める向田真優=ヌルスルタンで(榎戸直紀撮影)

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 【ヌルスルタン(カザフスタン)=共同】東京五輪予選を兼ねた世界選手権第4日は17日、当地で行われ、男子グレコローマンスタイル60キロ級で五輪代表に決まった文田健一郎(ミキハウス)が決勝で昨年覇者のセルゲイ・エメリン(ロシア)を破り、2017年大会59キロ級以来2年ぶりに世界王者となった。グレコの日本勢で2度目の優勝は初めて。

 女子は53キロ級の向田真優(至学館大)が4試合を勝って18日の決勝に進出してメダルを確定させ、日本協会の選考基準を満たして五輪代表に決まった。50キロ級の入江ゆき(自衛隊)は3回戦で16年リオデジャネイロ五輪48キロ級3位の孫亜楠(中国)に12−13で屈した。18日の敗者復活戦に回れず、5位までの東京五輪出場枠を逃した。

 非五輪階級で55キロ級の入江ななみ(福井県スポーツ協会)は3試合を勝ち、決勝に進んだ。72キロ級の古市雅子(自衛隊)は初戦で12年ロンドン五輪金メダルのナタリア・ボロベワ(ロシア)に敗れ、18日の敗者復活戦に回った。

◆「ポスト吉田」最後まで攻め続け

 代名詞のタックルで鮮やかに先制し、守りでも粘り強く耐え抜いた。初の五輪切符を手にした向田は「夢だった五輪が目の前に来た」。思いの強さが、強さと裏腹のもろさをはらんでいた次世代エースの背中を押した。

 五輪3連覇の吉田沙保里さんと同じ三重県出身。「ポスト吉田」として注目され、2016年には初の世界選手権で戴冠。だが連覇を狙った17年は残り10秒から逆転負け。今年4月のアジア選手権でも同じように苦杯をなめた。

 もろさから脱却するきっかけの一つが、厳しい国内予選にあった。6月の全日本選抜選手権。昨年の世界女王、奥野春菜(至学館大)との決勝で「とにかく五輪に出たいと、ずっと思い続けた」と残り1秒まで攻め続けた。

 攻めきる気持ちを忘れまいと、代表決定後も日々のスパーリングは試合を想定して汗を流す。この日の準決勝。4点リードの後半は「体の動きが良くなかった」と積極的な攻撃こそ見せなかったが、パワーのあるギリシャ選手を相手にがっちり組み合い、一歩も引かなかった。

 53キロ級は、吉田さんが君臨してきた階級。尊敬する先輩が今年1月に現役を退き、「沙保里さんとは比べものにならないけど、金メダルを取って向田もいるというのを見せたい」。22歳が新しい歴史を紡いでいく。 (多園尚樹)

<むかいだ・まゆ> 52キロ級で14年南京ユース五輪金メダル。55キロ級で16、18年に世界選手権優勝。53キロ級で昨年の全日本選手権で頂点に立ち、6月の全日本選抜選手権決勝で昨年の世界選手権覇者の奥野春菜(至学館大)を破り、世界代表の座をつかんだ。東京・安部学院高出、至学館大。157センチ。22歳。三重県出身。 (共同)

 

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