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【スポーツ】

<ラグビーW杯>つながった「ワンチーム」 異なるルーツ、学び合い

 前半11分、華麗なパスがつながる。ラファエレ・ティモシー(神戸製鋼)、ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラ)がつなぎ、松島が右隅にトライ。38分には田村優(キヤノン)、中村亮土(サントリー)とつないで松島が逆転トライを挙げた。日本は、みんなで大切に楕円(だえん)球をつなぎ、初戦を白星で飾った。

 先発の十五人中八人の外国出身選手が、赤白のジャージーを身にまとった。多様な背景を持つサクラの戦士が、一体となった。

 ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は以前、母国ニュージーランドで強豪クラブ「ハイランダーズ」を率い、名のある同国代表選手が増長して勝手なことをするのを止められなかった。その反省を生かし、無名でも力がある選手を育て、結束力の強化も図り、チームを強豪リーグ「スーパーラグビー」で優勝させるまでに成長させた。

 「ワンチーム」。ジョセフHCは日本の指揮官に就任して以降、この言葉を掲げてきた。文化も言葉も違う国の選手の結束を、何より重視してきた。

 十人のリーダーを中心に、小さなグループで戦術や練習内容を話し合った。日本の歴史や文化も学び、宮崎県での合宿では「さざれ石」を見学。南アフリカ出身でロシア戦でトライを奪ったピーター・ラブスカフニ(クボタ)は「さざれ石は小石が合わさり、大きな岩になった。まさに僕らがやるべきこと」と君が代の歌詞とチームを重ねた。

 全員が互いを知り、補い合い、ワンチームに。その姿は、外国人労働者の受け入れを進める日本社会が目指す姿でもある。リーチ・マイケル(東芝)は「日本人も外国人と仕事をする時代。それをスポーツで見せたい」と誓っていた。3トライを奪った松島は「みんなでつないで、ワンチームでできた」と胸を張った。 (対比地貴浩)

 

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