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【スポーツ】

猛打レオ 大逆転連覇 最大8.5差 猛追劇

パ・リーグ優勝を決め、胴上げされる西武・辻監督=ZOZOマリンで

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 パ・リーグは24日、優勝へのマジックナンバーを「2」としていた西武がロッテに12−4で大勝し、2位ソフトバンクが楽天に2−4で敗れたため、西武の2年連続23度目(前身の西鉄時代を含む)の優勝が決まった。西武がリーグ2連覇するのは1998年以来21年ぶり。

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 辻監督が就任3年目の今季は前半戦を3位で終えるなど苦しんだ。だが、強力打線を武器に最大で8・5ゲーム差つけられていたソフトバンクに追い付き、終盤の競り合いを制した。

 また楽天が3位を確定させ、2年ぶり4度目のクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。ロッテは4位、日本ハムが5位、オリックスが6位で全順位が確定した。

 セ・リーグはDeNAが中日を7−1で下し、勝率で並ぶ可能性が残る広島には直接対決で勝ち越しているために2位が確定した。CSは2年ぶり3度目で、2位での進出は初。

 セ、パともにCSは10月5日に開幕する。ファーストステージ(3試合制)はセがDeNAと3位チームが横浜スタジアムで、パは2位ソフトバンクと3位楽天がヤフオクドームで対戦。優勝した巨人と西武は9日に始まるファイナルステージ(6試合制)から出場する。

◇西武12−4ロッテ

 西武が12安打12得点で大勝した。二回に秋山の3点三塁打などで5点を先行し、三回に山川が2ラン。守備の乱れにも乗じ得点を重ねた。ニールは6回3失点で自身11連勝の12勝目。ロッテは最終戦で勝率5割を切った。

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 歓喜の輪の中で西武・辻監督が10度宙を舞った。最大8・5ゲーム差をひっくり返しての連覇に「選手たちの夏場の頑張りにはびっくりした。最後まで諦めずに戦ってくれた」とほおを紅潮させた。

 優勝を決める一戦は、打ち勝ってきた今季を象徴するような大勝だった。打者一巡の猛攻で二回に一挙5得点。三回には山川が豪快に43号2ランを左翼席へたたき込み、試合の大勢を決めた。先制打を放ったベテランの栗山は「どう転ぶか分からなかった試合。緊張を良い結果につなげた」と選手の思いを代弁した。

 主将の秋山は二回の満塁機に走者一掃の三塁打を放つなど2安打5打点と暴れた。チームを引っ張った1年を「8・5ゲーム差の時は、CSに出られればいいやぐらいに思っていたが、追い上げるにつれ選手やファンの目の色が変わった」と振り返った。

 昨年は負けての優勝決定だったが、この日は優勝の瞬間のマウンドに増田がいた。最後の打者を空振り三振に仕留めると、捕手の森が小躍りしながら駆け寄って来る。守護神は「今までに見たことのない風景。こんな景色を見たかった」とうれしそうだった。

 昨年はCSで敗退し、リーグ優勝の喜びは、悔しさに変わった。「今年はチームを一つにしてCSを勝ち抜いて、日本シリーズに行けるように頑張る」と指揮官は言葉に力を込めた。2008年以来11年ぶりとなる日本一へ、戦いは続く。 (牧田幸夫)

3回西武無死一塁、左越えに43号2ランを放ち、ナインたちとポーズを取る山川(右)

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◆勢い生んだ4番中村

 西武の逆転優勝への道のりには、分岐点となる試合があった。8月11日のロッテ戦(ZOZOマリン)だ。およそ2年ぶりに、4番から山川の名前が消えた。打順は7番に下がり、4番にはベテランの中村が座った。試合は4−2で勝利。猛追劇が始まった。

 5月まで年間60本超えのハイペースで本塁打を量産していた山川だったが、次第にペースが落ち、7月に入ると不振に陥った。伝統的に夏に強いチームも、8月を迎えて3勝5敗と黒星が先行し、首位ソフトバンクに5ゲーム差と離される中、辻監督が苦渋の決断を下した。

 「山川だけはずっと代えないつもりだったけど、あいつらしさが出ていない。中村は調子が良かった。3番には森もいるし、得点力が上がると思った」。指揮官の見立て通り、中村の4番は機能した。その日から14勝5敗で8月を終え、月末には首位とゲーム差なしまで肉薄した。

 中村は「どの打順でも役割は変わらない。走者がいればかえすのが打者の仕事」と打線をけん引。森も8月は10本塁打、30打点と打ちまくり、初の月間MVPに輝いた。主に7番を打った山川も「与えられたところで必死にやるしかない。チームの勝利が一番」とチーム打撃に徹した。

 山川が復調した後も、「二つ目の4番」(辻監督)として下位に据え続けた打線は、より破壊力を増して優勝への最終章を走り抜けた。中村を4番に入れて1カ月が過ぎた9月11日には初の首位に浮上。一度は2位に落ちたが、すぐに首位を奪い返すと、再び譲り渡すことはなかった。

 開幕前、下馬評は高くなかった。エース菊池がメジャーに挑戦し、昨季打点王の浅村とベテラン捕手の炭谷が移籍で去った。しかし、6年目の森の成長で、浅村の抜けたことを感じさせない新たな強力打線が誕生した。

 中村、山川、森の3人が100打点を超え、外崎、秋山を加えた5人が20本塁打以上をマーク。失点がリーグワーストの投手力を補って余りある、群を抜く得点力でリーグ連覇を成し遂げた。 (牧田幸夫)

 

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