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【スポーツ】

谷本7位、後半にかけた 世界陸上女子マラソン

女子マラソン 日本人トップの7位でゴールし、笑顔を見せる谷本観月=ドーハで(榎戸直紀撮影)

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 【ドーハ=共同】世界選手権第1日は27日、当地で行われ、女子マラソンは谷本観月(天満屋)が2時間39分9秒の7位で、日本女子2大会ぶりの入賞。中野円花(ノーリツ)は11位、池満綾乃(鹿児島銀行)は途中棄権した。ルース・チェプヌゲティチ(ケニア)が2時間32分43秒で優勝した。

 男子400メートル障害の安部孝駿(ヤマダ電機)と豊田将樹(法大)は予選を突破した。

◆5キロ地点で47位 こつこつと浮上

 レース中に棄権した選手が車いすやカートで運ばれていく。序盤こそ、周囲はざわめいたが、次第に珍しい光景ではなくなった。深夜11時59分スタートで、気温32度、湿度74%。選手たちはライバルと競り合ったのだろうか。まとわりつくような蒸し暑さと戦っていたのではないか。

 そんな厳しい条件の中、笑顔で両手を広げてゴールしたのが、24歳の谷本だ。ユニホームは丸い穴だらけだった。「(肌に)くっつく面積が少なくて通気性がいい」と暑さ対策で生地を切っていた。給水ボトルには氷を着け、体を冷やした。7位入賞を果たし、「想定より涼しかった」と、あっけらかん。「目標が入賞だったので、クリアできてよかった」と喜んだ。

 消耗戦を覚悟していた。序盤から飛び出すアフリカ勢をよそに、1キロ3分48秒の抑えめのペースを貫いた。5キロの通過は47位。「前は落ちてくるから、拾っていけばいい」。そこから15キロで22位、30キロで11位とこつこつと順位を上げていき、残り約10キロは7位で走り抜いた。

 他の日本勢は池満が途中棄権、中野は11位で完走後、体調を崩し、取材には応じられなかった。天満屋で谷本を指導する武冨豊監督は「もう二度とこういうレースは走らせたくない。正直、ちょっときつい」。この率直な言葉がレースの過酷さを物語っていた。 (ドーハ・森合正範)

◆過酷環境、東京へ課題 28人棄権、Vタイムも最低

カートで移動する棄権した女子マラソンの選手たち=AP

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 高温多湿の条件で行われた女子マラソンは出場68選手のうち28選手の棄権者を出し、完走率は59%にとどまった。優勝タイムは史上最低。レース終了時間も午前3時34分という異例尽くしとなった。

 日中は気温40度を超えるため、翌日の未明に及ぶ夜中に争われた。日差しはないが、立っているだけで汗がにじむ湿度が最大の敵に。強豪エチオピア勢は3人全員が前半で棄権した。大会側は給水所を増やし、選手も氷の入った帽子をかぶるなど対策をとったが、続々とコースを外れた。

 来夏、早朝スタートの東京五輪も耐久戦が予想される。谷本が序盤の40位台から入賞までこぎつけたように諦めないことの重要さを示した一方、世界歴代3位の記録を持つチェプヌゲティチは悪条件でも強かった。五輪代表の前田穂南を指導する武冨監督は「相当な覚悟と準備をしていかないといけない」と口元を締めた。 (共同)

 

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