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【スポーツ】

萱、平行棒「銅」 体操世界選手権種目別

男子種目別の平行棒で3位になり、抱き合って喜ぶ萱和磨=いずれもシュツットガルトで(潟沼義樹撮影)

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 【シュツットガルト(ドイツ)=共同】世界選手権最終日は13日、当地で種目別決勝後半が行われ、男子の平行棒は萱和磨(かや・かずま=セントラルスポーツ)が14・966点を出し、団体総合に続く銅メダルを獲得した。ジョー・フレーザー(英国)が15・000点で初優勝。

 鉄棒は橋本大輝(千葉・市船橋高)が14・233点で4位となり、アルトゥール・オヤカワ・マリアーノ(ブラジル)が14・900点で初の世界一。跳馬はニキータ・ナゴルニー(ロシア)が14・966点で初制覇し、団体総合、個人総合と合わせて3冠に輝いた。

 女子のシモーン・バイルス(米国)は平均台では15・066点で2015年大会以来3大会ぶり3度目、床運動では15・133点で2年連続5度目の優勝を果たし、1958年大会のラリサ・ラチニナ(旧ソ連)以来史上2人目の5冠達成。金メダルは歴代最多19個に伸ばし、通算メダルは男子のビタリー・シェルボ(旧ソ連、ベラルーシ)の23個を上回る単独最多の25個となった。

 【シュツットガルト(ドイツ)=共同】第9日は12日、当地で種目別決勝前半が行われ、男子のあん馬は萱和磨(セントラルスポーツ)が14・866点で5位、橋本大輝(千葉・市船橋高)が落下して13・333点で9位だった。2016年リオデジャネイロ五輪王者のマックス・ウィットロック(英国)が15・500点で2大会ぶり3度目の世界一。

 床運動は日本に練習拠点を置くカルロス・ユーロが15・300点でフィリピン勢初、つり輪はイブラヒム・コラックが14・933点でトルコ勢初の金メダルに輝いた。

 女子の跳馬はシモーン・バイルス(米国)が15・399点で2連覇。段違い平行棒はニナ・デルワエル(ベルギー)が15・233点で2連覇した。

◆「難度より完成度」追求し進化

 まだ4人も残して表彰台ぎりぎりの3位。ここから予選上位が軒並み崩れてメダルが転がり込んだことは、萱にとって幸運だったかもしれない。ただ、それも周到な準備があったからこそ。「今日は完璧。これでだめならしょうがない」。平行棒で予選8位からの見事な逆転劇だった。

 倒立から体を大きく振り出して宙返り、棒上の切り返しから着地まで。技の一つ一つが流れず、最後までめりはりのある演技を貫いた。「世界選手権の採点の流れとして、一つ一つをかちっと決める方が点が出る。そういう演技の僕は評価される」。完成度を評価するEスコア(実施点)は決勝の8人中2番目で、同点で並んだ中国選手と差を分けたのもEスコアだった。

 予選、団体、個人総合、種目別のあん馬と合わせ、出場した全20演技でノーミスと無類の勝負強さ。代表でも群を抜いた練習量に加え、課題だったEスコアの向上に取り組んできた。平行棒なら伸身の姿勢や、両脚をきっちりそろえた降り技、向きを切り返してもぶれない倒立。細部までこだわり、難度の高さに頼っていた演技から脱却した。

 第一人者の内村航平(リンガーハット)も白井健三(日体大大学院)もいない日本代表に、「大丈夫か」という声も聞こえてきたという。実際に今大会は、長く続いてきた日本勢の個人種目のメダルが途切れる危機もあった。「心配されないよう、演技で見せよう」。言葉でなく姿で証明してみせた。 (シュツットガルト・佐藤航)

 

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