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【スポーツ】

<ラグビーW杯>FW 肉弾戦で後手

前半、タックルで倒される稲垣=味の素スタジアムで

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 史上初となる準々決勝の舞台で、優勝候補の強さを思い知らされた。日本は警戒していた強力FWに弱点を徹底して突かれ、後半に失点を重ねた。「努力して勝つためにやってきた全てをやった。南アが素晴らしかった」と完敗を認めた主将のリーチ。大金星を挙げた前回大会の再現の夢は、はかなく散った。

 3−5で迎えた後半に潮目が一気に変わった。4分、自陣スクラムで犯した反則からPGを決められ、この後も反則やミスから点を失う展開。25分にはピッチ中央から約45メートル押し込まれたモールを起点に、トライとその後のゴールを献上した。2トライ2ゴールでも追いつけない18点差に広げられ、大勢は決した。

 「反則しないこと」。プロップ稲垣は勝負のポイントをこう語っていた。南アは世界屈指のパワーと組織力を持つFWが武器で、控えに通常より1人多い6人を登録。後半に力でねじ伏せる作戦は想定していた。だがラインアウトや密集戦でも劣勢となり「圧力を受けると分かっていたが、ピッチではより大きかった」とCTB中村。1次リーグとの次元の違いを痛感した。

 爪痕も残せた。序盤は自陣からキックを果敢に蹴り、攻め込んだら我慢強くボールを保持して攻撃。取り組んできた戦術を融合させ、前半は拮抗(きっこう)した。負傷者続出の死闘を戦い抜き、ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は「諦めず立ち上がった。信念と自信ができた」と選手の成長をたたえた。

 目標の8強入りは達成したが、日本ラグビーにとってはここからが正念場。急騰した人気を普及につなげることが真の成功となる。「日本ラグビーは今、いい位置にいる」とジョセフHC。敗戦で得た教訓こそ、かけがえのないレガシー(遺産)になるはずだ。 (対比地貴浩)

 

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