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【スポーツ】

沢村賞、該当者なし 19年ぶり 10完投など満たさず

該当者がいないことを発表する「沢村賞」選考委員会の堀内恒夫委員長。奥は村田兆治委員=東京都内で

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 プロ野球草創期の名投手、故沢村栄治氏を記念し、シーズンで最も活躍した先発投手を表彰する「沢村賞」の選考委員会が21日、東京都内で開かれ、2000年以来19年ぶりに該当者なしとすることが決まった。堀内恒夫選考委員長は「賞のレベルを落としたくない」と理由を述べた。

 5人の選考委員による議論では、セ、パ両リーグでそれぞれ最多勝に輝いた巨人の山口俊投手と日本ハムの有原航平投手が有力候補に挙げられたが、完投数や投球回数の少なさがネックとなり受賞には至らなかった。

 沢村賞の選考基準は15勝、150奪三振、10完投、防御率2・50、200投球回、25試合登板、勝率6割の7項目。山口は15勝、188奪三振、26登板、勝率7割8分9厘、有原は15勝、161奪三振、防御率2・46、勝率6割5分2厘でともに4項目をクリアしたが、完投は山口が0、有原が1にとどまった。

 今季は200投球回、10完投ともに到達した投手がいなかった。

◆「基準」と現代野球にギャップ

 19年ぶりの該当者なしとなった沢村賞の選考は、「先発完投型の本格派」を表彰対象とする賞の趣旨と、分業化が進む現実とのギャップを浮き彫りにした。7回以上で自責点3以内に抑えた回数が参考資料として提示されたが、堀内委員長は「完投なしでもいいということになると、沢村さんのお名前に傷をつけてしまう」と基準の変更には否定的な姿勢を示した。

 セットアッパーから抑えにつなぐスタイルは完全に定着し、先発を短いイニングに限定してすぐに継投に入る戦術も取り入れられはじめた。今季は大瀬良(広島)が6完投したが、それ以外では3完投が最多。完投しにくくなっているどころか、規定投球回に達する投手も減る傾向にある。

 堀内委員長は100球をめどに交代する米大リーグの影響を指摘した上で「メジャーは日本より遅く開幕して早く終わる日程で162試合が行われ、中4日でどんどん投げなければならない。日本は100球で終わって1週間空ける。ちょっとおかしいのではないか」と苦言を呈した。

 

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