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【スポーツ】

永瀬、藤原下しV 男子81キロ 柔道・GS大阪

男子81キロ級決勝で藤原崇太郎(左)を破り、優勝した永瀬貴規=丸善インテックアリーナ大阪で

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 グランドスラム大阪大会第2日は23日、丸善インテックアリーナ大阪で男女計4階級が行われ、男子81キロ級は2016年リオデジャネイロ五輪3位の永瀬貴規(旭化成)が決勝で昨年世界選手権2位の藤原崇太郎(日体大)を下し、3年ぶり4度目の優勝を達成した。

 男子73キロ級は66キロ級で五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡が元世界王者の橋本壮市(ともにパーク24)に一本勝ちし73キロ級で初優勝。66キロ級を含めれば09年以来の制覇。

 女子70キロ級は大野陽子(コマツ)が決勝でキム・ポリング(オランダ)に一本勝ちし、2年ぶり2度目の優勝。昨年まで世界選手権2連覇の新井千鶴(三井住友海上)は準々決勝でポリングに一本負け。敗者復活戦と3位決定戦は制した。

 女子63キロ級はリオ五輪代表で世界選手権2年連続2位の田代未来(みく=コマツ)が準決勝で土井雅子(JR東日本)に敗れ、鍋倉那美(三井住友海上)とともに3位。決勝は土井が幸田奈々(帝京科学大)に一本勝ちし、2連覇を果たした。

 第2日には東京五輪代表決定の可能性がある日本選手はいなかった。

◆試合巧者の永瀬「故障前より強く」

 混戦の代表争いを一歩抜け出した。男子81キロ級決勝。リオ五輪銅メダルの永瀬が試合巧者ぶりを発揮し、藤原に競り勝った。「勝ちきることができた。この大会で一番求めていたのが優勝という結果。直接対決で勝ててよかった」

 延長に入り、互いに指導は二つずつ。力は拮抗(きっこう)して試合は動かない。「正直、罰則(指導)で勝とうと思った」。藤原に疲れが見え始めると、立て続けに技を繰り出し、ラッシュをかける。冷静に戦況を見きわめ、狙い通りに三つ目の指導を与え、勝ちをもぎとった。

 右膝を痛め、2017年10月に手術。もがき苦しんでいる間、入れ替わるように台頭してきたのが藤原だった。「絶対に東京五輪に出てやる」と強い思いでリハビリに励んでいたが、危機感も芽生えた。「すごく刺激になったし、モチベーションになった。腐らずにこつこつやれた要因でもあるかな」

 復帰後は藤原を追い掛け、大会を重ねるごとに試合感覚を取り戻した。これで宿敵に2連勝。国際大会は4連続制覇となった。「故障の前よりも、過去の自分よりも強くなっている。少しずつ(五輪が)見えてきた」。淡々と語る言葉には自信が宿る。26歳。東京五輪へ復活どころか、進化を印象づけた。 (森合正範)

◆女子63キロ・田代、女子70キロ・新井 消化不良3位

女子63キロ級準決勝で土井雅子(下)に敗れた田代未来

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 東京五輪の代表争いをリードする女子63キロ級の田代と同70キロ級の新井はいずれも3位と、消化不良に終わった。相手に研究される中でも勝ち続ける難しさが立ちはだかる。

 海外勢にめっぽう強い田代は、日本選手同士の戦いで持ち味を出し切れなかった。準決勝で、この大会を2連覇した土井に組み手を封じられ、小気味よい足技も鳴りをひそめた。「話にならない」と苦笑しつつ、「(代表争いで)プレッシャーはすごく感じる。その中でも勝ちきらないといけない」と考え込んだ。

 新井は準々決勝で、これまで3戦2勝のポリングに開始11秒で技ありを奪われた。技のキレを失い、1分40秒すぎに強引に内股に入ったところを裏投げで返され、一本負け。今夏の世界選手権も3回戦敗退に終わり、「全てにおいて技が見抜かれている。新しいことを試合で出すにはもっと気持ちの強さがいる」と、あと一歩を踏み出せない心境を明かした。

 日本女子の増地克之監督は「2人がまだ各階級のトップを走っている」とし、国内の勢力図は変わらない。殻を破るための、変化を恐れない勇気が試されている。 (兼村優希)

女子70キロ級準々決勝 オランダ選手に敗れた新井千鶴

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