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【スポーツ】

横浜M、15年ぶり制覇

J1で15年ぶり4度目の優勝を果たし、喜ぶ横浜Mイレブン=日産スタジアムで

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◇明治安田J1(最終節)横浜M3−0FC東京

(7日・日産スタジアムほか=9試合)

 勝ち点3差で迎えた首位横浜Mと2位FC東京との直接対決は、横浜Mが3−0で制して勝ち点70とし、15年ぶり4度目のリーグ制覇を決めた。逆転優勝には4点差以上の勝利が必要だったFC東京はゴールが遠く初制覇を逃した。

 横浜Mの仲川とマルコスジュニオールが15ゴールで得点王に輝いた。

 16位湘南は降格が決まっていた松本と引き分けて浮上できず、J2との入れ替え戦に当たるJ1参入プレーオフに回った。鹿島は名古屋を下して3位を守り、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得。降格する磐田は神戸に敗れ最下位に落ちた。川崎は札幌、C大阪は大分、広島は仙台、G大阪は浦和、清水は鳥栖に勝った。

◆リーグ戦最多の観客

 直接対決に優勝が懸かった日産スタジアムでの一戦にはJリーグのリーグ戦史上最多の6万3854人の観客が集まった。これまでの記録は同じく日産スタジアムで行われた2013年のJ1第33節、横浜M−新潟の6万2632人だった。6万人超えは6度目。

◆「名門復活」攻め切り3発

 攻め切って、勝つ。優勝のかかった一戦でも、横浜Mのスタイルが揺らぐことはなかった。リーグ戦歴代最多の6万3854人をのみ込んだ日産スタジアムで、逆転優勝を狙うFC東京に3ゴールを浴びせてねじ伏せた。7連勝で「名門復活」を告げる15年ぶりのJ1制覇を決め、ポステコグルー監督は「勝者は私たちだ」と自信満々に胸を張った。

 3点差以内なら負けても優勝が決まる状況だったが、「守りに入る」のは哲学に反する。横浜Mの流儀が見て取れたのが、GK朴一圭(パク・イルギュ)がレッドカードで退場した後半22分以降の戦い。「1人少ないからといって自分たちのサッカーを変えなかった」と右サイドバックの松原。受けに回らず、貪欲に3点目を狙いに行った。

 後半32分。無難にボールをキープし、着実に時計の針を進めてもいい時間帯。だが、間接FKの早いリスタートからボールを受けた途中出場の遠藤が左サイドを独走した。最後はゴール前で相手DFをかわし、左足でネットを揺らした。2試合連続得点に22歳の新鋭は「優勝に少しは貢献できた」と控えめに喜んだ。

 リーグ終盤の快進撃を支えた守備陣の奮闘も光った。スピードと対人の強さに優れるチアゴマルチンスが何度もピンチの芽を摘み、畠中も空中戦で強さを発揮して無失点。前半26分の先制点も攻撃参加した左サイドバックのティーラトンの左足から生まれた。

 昨季の12位から大躍進を遂げた今季は、試合を追うごとに攻撃的なサッカーへの信頼と練度を深めていった。満員のホームスタジアムでシャーレ(優勝銀皿)を掲げた主将の喜田は言った。「チームみんなの信じる力。かけてきた時間、姿勢、気持ちが乗り移ってのタイトルだと思う」 (唐沢裕亮)

◆仲川初の得点王

 横浜Mの仲川が自己最多の15ゴールで初の得点王を射止めた。身長161センチと小柄な27歳のアタッカーは「チームとともに自分も成長させてもらった」とリーグ優勝とダブルの喜びをかみしめた。

 ポステコグルー監督の下、昨季はJ1初得点を含む9ゴールと秘めた才能の片りんを見せた。「初ゴールを皮切りにどんどん取れるようになった。その1点で自信が付いたのは一番大きい」。プロ5年目となった今季は、3トップの右を主戦場に快足を生かしたドリブルと精度の高いシュートを武器に得点を重ねた。

 この日は得点こそなかったが、たびたび自陣深くまで守備に戻り、体を張ってピンチを防いだ。個人技を生かした派手なゴールに目を奪われがちだが、労を惜しまずチームプレーに徹することができるのも強みだ。

 これまで世代別も含めて、日本代表とは無縁。とはいえ、今季の圧倒的なパフォーマンスで、10日に開幕する東アジアE−1選手権に臨むフル代表に初選出。森保監督も「得点という結果。チーム内の存在感で代表にふさわしいプレーをしている」と認める。

 「今年だけ結果を出して、次は駄目だと言われたくない。もっと上を目指さないといけない」と仲川。遅咲きの背番号23は今や、横浜Mの顔となった。 (唐沢裕亮)

<横浜F・マリノス> 前身は1972年創部の日産自動車サッカー部。日本リーグ1部は2度制し、「横浜マリノス」として創設時からJリーグに参加。吸収合併した横浜フリューゲルスから「F」を取り、99年に現チーム名になった。J1初制覇は95年で、2003、04年は2連覇。マリノスはスペイン語で「船乗り」。本拠地は日産スタジアムとニッパツ三ツ沢球技場。

前半、FC東京・アルトゥールシルバ(左)と競り合う横浜M・仲川

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