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【スポーツ】

<横浜M 名門の再起> (下)「チームに尽くす」強み

優勝を決めたFC東京戦の前半、ゴールを決める横浜Mのエリキ(左端)=日産スタジアムで

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 昨季J1で31試合出場13得点で得点源だったビエイラは契約満了で退団し、同じく8得点の伊藤はJ1鹿島へ。今季の横浜Mは、新たに迎えたブラジル人たちを含む新顔の活躍で、よりスケールアップしたシーズンとなった。

 攻撃の柱として15得点のマルコスジュニオール。7月に骨折で離脱するまでトップの11得点を挙げてきたエジガルジュニオ。その穴を埋めるべく途中加入し、出場12試合で8得点と爆発したエリキ。

 いち早い順応は能力の高さがあってこそだが、マンチェスター・シティー(イングランド)などを傘下に持つ英国シティー・フットボール・グループ(CFG)との5年前の連携から、今季は対戦相手などを分析する先端のノウハウの活用もあった。

 マルコスジュニオールは「自分のプレーも含めて見せてもらい、動きの確認ができた」。スタンドからは担当スタッフが試合を撮影。短時間に編集し、その後の展開に生かす。連係面でも言葉以上に戦術理解を助けたようだ。

 ピッチを離れても「自分たちのサッカーはこういうものだ、ということを細かく映像にしたものが携帯端末にも送られてくる。家でも見られる」とは、J2東京Vから8月に移籍した21歳の渡辺。「ここまで自分たちのことを細かく見るのは初めて」と驚く。

 CFGとの連携当初は成績が伴わず、外資の影響が強まったクラブへの不信感からチームの「顔」だった中村(横浜FC)が去るなどの痛みも経て、互いに意思疎通を密に図ることで徐々に軌道に乗ってきた。今は選手獲得にはCFGが持つ膨大な情報を参考にしつつ「監督を含めて強化部と話をし、擦り合わせた選手だけをとりにいく」とクラブ幹部。CFGに依存しない対等な関係を志向する。

 守備ラインとともにGKが高い位置をとる特殊なサッカーに、守護神の朴(パク)もほどなく適応。昨季まで所属したJ2琉球(当時J3)でも自陣からの組み立てに参加したといい、「琉球でもつなぐサッカーをしていたので問題なくやれた」。

 根底にあるのは、役割を全うしようとする姿勢。「走る距離は多いが、それがスタイル」と言うマルコスジュニオールは「チームのために」と繰り返す。昨季はJ1神戸で主力だったタイ代表の左サイドバック、ティーラトンは当初は出場機会をつかめなかったが、ベンチ外の試合でスタンドから動きを頭にたたき込み、「今までにないサッカーの楽しさが見えてきた」。

 生え抜きで、まとめ役の主将、喜田は胸を張って言う。「入ってきた選手も含め、チームに尽くす。その姿勢が僕たちの強み」 (唐沢裕亮)

 

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