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【スポーツ】

<暗雲振り払えるか 五輪へ、サッカー男子> (上)育たなかった団結力

最終戦となるカタール戦に向けた練習を見守る森保監督(中央)=バンコクで(共同)

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 「こういう大会に生半可に臨み、1−2で(負けて)『あー』という(程度の)テンションが良くない」

 どこか緊張感の欠けたチームの雰囲気を、1次リーグ連敗で大会敗退が決まった第2戦のシリア戦後、岡崎(清水)がうなだれながらそう表現した。

 開催国枠での東京五輪出場が決まっている日本に対し、他チームは五輪切符をもぎ取ろうと目の色を変えてきた。アジアの盟主として「頂点を目指す」と掲げてきた森保監督。ただ、選手の心理はどうだったか。

 指揮官は「競争」という言葉でチームの底上げを図ってきた。一方で招集のたびにメンバー編成が変わり、選手には、連係を深めること以上に個人のアピールの場ともなる。ある選手は「活動ごとに一から積み上げになりかけている部分があった」。チームづくりも、選手の自主性や特長に任せるフル代表での指揮と同じく、兼任する五輪世代でもほぼ同じだった。

 経験の少ない世代にとっては連係不足という形で表れた。例えば相手の鋭い速攻に対応が遅れた時、だれがカバーに回るのか。最終ラインの息が合わず初戦から2試合連続で終盤に失点。岡崎は「(味方同士で)密に話せていたかと言ったら、そんなことなかった」と苦悩を明かす。

 若くして海外に挑戦する選手が増え、五輪世代も海外組が2桁に達する。招集の機会は国内組主体で臨んだ今大会のように限られ所属クラブに対する日本協会の交渉次第では本当に招集したい選手を呼べるか不透明。本大会でさえ、希望する海外組全員を招集できる保証はない。

 森保監督は、まずは可能性のある多くの選手を呼び、誰が入ってもレベルが大きく変わらないよう門戸を広げて強化を図ってきた。一長一短とも言えるアプローチで臨んだ、五輪に向けた最後の公式大会は勝ち点1。進退も問われる状況に「しっかり反省し、今後に生かしていかなければいけない」と前を見据える。

 この世代は4年前、U−19(19歳以下)アジア選手権を勝ち上がり、日本にとって10年ぶりのU−20ワールドカップ(W杯)出場を決めた将来を嘱望された選手たちだ。森保監督は次の活動となる3月の国際親善試合に向け、「力をつけるために何をしなければいけないか、考えないといけない」。堂安(PSVアイントホーフェン)や久保(マジョルカ)、冨安(ボローニャ)ら海外組を招集し、ギアを上げていく意向を示した。 (バンコク・唐沢裕亮)

   ◇    ◇   

 東京五輪世代となるU−23日本代表がアジア選手権を未勝利で終えた。五輪イヤーの幕開けでつまずき、垂れ込めた暗雲。今夏に迫る本番へ向け、チーム強化の現状を踏まえて、改善点を探った。

 

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