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【スポーツ】

高梨、女子初100度目表彰台 スキーW杯ジャンプ

ジャンプ女子のW杯個人第15戦で優勝し、通算100度目の表彰台となった高梨沙羅(中)=ロイター・共同

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 【リレハンメル=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは9日、当地で行われ、女子の個人第15戦(ヒルサイズ=HS140メートル)で高梨沙羅(クラレ)が120・5メートル、127・5メートルの合計296・9点で今季初優勝した。ジャンプ男女を通じて歴代最多の優勝回数を57に伸ばし、女子で初めて通算100度目の表彰台に立った。

 最多表彰台は男子のヤンネ・アホネン(フィンランド)が記録した108度で、高梨は2番目。日本男子最多は葛西紀明(土屋ホーム)の63度。

 丸山希(明大)は14位、勢藤優花(北海道ハイテクAC)は18位、伊藤有希(土屋ホーム)は33位。

 男子個人第26戦(HS140メートル)で小林陵侑(土屋ホーム)は135・5メートル、120メートルの270・4点で9位にとどまった。雪印メグミルク勢の佐藤幸椰は12位、伊東大貴は16位、小林潤志郎は27位、佐藤慧一は35位、中村直幹(東海大札幌ク)は44位。ペテル・プレブツ(スロベニア)が通算23勝目を挙げた。

◆再構築「ゼロから」 助走、踏み切り 続けた試行錯誤

高梨の飛躍。最多を更新する通算57勝目を挙げた=共同

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 銅メダルを手にした2018年平昌冬季五輪の翌シーズン、高梨は自身のジャンプを再構築する旅に出た。全ては22年北京冬季五輪を見据え、世界で勝つためだ。

 昨季は苦しんだ。手応えのきっかけとなりそうな飛躍を見せても、それが続かない。「自分のジャンプが分からない」。覚悟して挑んだはずの道のり。答えが見つからない苦境に後ろ向きな言葉が並び、表情も陰りがちだった。

 迎えた今季、やはり試行錯誤は続いていた。だが、その模索は出口の見えなかった1年前とは違って理想型に近づける作業へと変わっていた。優先させたのは結果ではなく、内容。課題としていた助走姿勢が安定し始めると、次は踏み切りでいかに力を伝えるか。国内のW杯で女子では初となる通算100度目の表彰台に王手をかけても「特には考えていない」と、あくまでも目の前の1本に集中していた。

 W杯で初めて表彰台に上がったのは12年。15歳でまだ中学生だった。試合に出れば、当たり前のように白星を重ねていた10代のころと比べ、競技レベルは格段に上がっている。簡単には勝てないが、それは第一人者の高梨が望んでいたことでもある。「トップ争いに食い込むためには自分が何をすべきなのか。ちょっとのミスも許されない中で戦えるのは幸せ」

 内容を求める一方、勝利への意欲を問われると「私は表彰台の真ん中に上るために、ゼロから自分を作り直している」と語っていた。今季初優勝で飾った、大台の節目。北京で笑うための大きな1勝としたい。 (中川耕平)

 

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