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【スポーツ】

師匠の有終飾る昇進 朝乃山、親方定年へ「良い思い出を」

大関昇進を確実にした春場所の千秋楽の翌日、取材に応じる朝乃山。左は高砂親方=3月23日、大阪市中央区の高砂部屋宿舎で

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 大相撲で大関に昇進した朝乃山。夏場所は2週間延期が決まったが、自身は淡々と部屋で稽古を積み、新大関で迎える土俵に備えている。師匠の高砂親方(元大関朝潮)は、今年12月に65歳の定年を迎える。「一緒に良い思い出をつくって定年を迎えてほしい」。大関として土俵で活躍し、最高の恩返しとする。

 高砂親方は、37年前に自身が大関昇進を決めたのも春場所だった。大阪市内の高砂部屋の宿舎は、現在も同じ。今回の朝乃山の昇進伝達式も、師匠が昇進したときと同じ部屋を使って行われた。

 隣で弟子の口上にじっと聞き入った高砂親方はその後の会見で、口上の評価を問われ、「100点満点」とたたえた。「私もこの部屋で(昇進を伝える日本相撲協会の)使者を迎えた。大学の後輩でもあるし、そういう意味では良かった」と感慨深げだった。

 親方と同じ近大に通った朝乃山は、高砂親方や高砂部屋付きの若松親方(元幕内朝乃若)の熱心な誘いや部屋の雰囲気を気に入り、高砂部屋への入門を決めた。高砂親方は、横綱朝青龍も育てている。朝乃山は横綱と会ったことはないというが、東京では以前に朝青龍が使っていた個室に住んでいることを春場所前に明かしていた。自身も大関まで番付を上げた今、次の目標は兄弟子に続く横綱への昇進だ。

 最高位への可能性を問われた師匠は、朝乃山がこれまで幕内で1度も13勝以上を挙げたことがないことを指摘しつつ「もう1回優勝しないといけない。13勝、14勝で優勝することが大事」と分析する。また、「階段は一足飛ばしでは早く上れるけど、一段ずつしっかり踏みしめて上がる方が私は大事と思っている」と語り、焦らず進むことへの重要性を強調した。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、新大関につきもののイベントや行事への出席は少なくてすみそうだ。朝乃山は昇進に浮かれることなく、東京の部屋で稽古を積んでいる。高砂親方も「こっちも体に注意しながら、しっかり定年まで頑張らないと」。師弟は新たな一歩を踏み出した。

  (禰宜田功)

 

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