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【栃木】

県内特別支援校で訓練重ね 地震でも大丈夫

緊急地震速報を使った訓練を振り返る、県立今市特別支援学校の授業=いずれも3月、日光市で

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◆粘り強い指導で「想像以上」の効果

 地震が起きたら机の下に隠れましょう。全国の小中学校でおなじみの防災訓練だが、障害のある児童や生徒が通う特別支援学校では防災教育に十分な時間が割かれていないのが実情だ。一方、訓練を重ね、効果を上げている学校もある。いざというとき、子どもが自ら身を守る力をつける教育が広がることが期待される。

 文部科学省が二〇一七年三月に公表した調査結果では、全国の小学校のうち87・2%が訓練、52・3%が授業で、災害発生時にどのように身を守るかを指導しているが、特別支援学校は比率が下がり、それぞれ77・8%、29・0%にとどまった。

 県立今市特別支援学校(日光市)では一七年度、宇都宮地方気象台が協力し、緊急地震速報を使った避難訓練を重ねた。今年三月の八回目の訓練では、教室のスピーカーから警報音が鳴ると、知的障害のある児童が自分から机の下に隠れた。戸惑っていた児童も友達のまねをするように机の下に入り、しっかりと机の脚をつかんだ。

緊急地震速報を使った訓練で、机の下に隠れる県立今市特別支援学校の児童

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 当初はうろたえるばかりだった児童の変わりように、担当教諭は「ここまでできるようになるなんて。想像以上だった」と話すが、実際は粘り強い指導のたまものだ。

 うまくできなくても教諭がその都度、必要だった行動を丁寧に説明。「どうしたら良かったか分かったかな」と理解度を確認し、次につなげてきた。

 児童が自分の身を守れるようになれば教員に時間的に余裕が生まれ、教室の安全確保のためドアを開けたり、より障害の重い児童をサポートしたりできる利点もある。

 県教育委員会は一八年度、栃木特別支援学校(栃木市)でも同様の訓練を行っており、成果を他の特別支援学校、小中学校の特別支援学級にも伝えている。ただ、こうした取り組みは全国的にはまだ珍しく、先進的な取り組みの共有が課題になっている。

 

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