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【栃木】

観光客増も景観悪化懸念 矢板「幻の滝」ネットなどで話題

青く輝く滝つぼに水が流れ落ちる「おしらじの滝」=矢板市で

写真

 矢板市の山奥に、一部の写真愛好家などには知られていた「おしらじの滝」がある。水量が多い時にしか流れ落ちない「幻の滝」だが、「エメラルドグリーンの滝つぼが幻想的だ」とインターネット上などで話題に。市が観光資源として生かそうと周辺を整備し、バスツアーも組まれるようになったが、観光客増が景観悪化につながるのではとの懸念も出ている。

 県の北部、東北自動車道矢板インターチェンジから車で約四十分。積雪時には通行止めになる県道沿いの国有林内に、青く澄んだ水をたたえた滝つぼがある。

 滝が見られるかどうかは上流の天候次第。水が豊富に流れるのは大雨が降った後で、年に数回という。だが、水が流れてなくても来訪者は絶えない。宇都宮市の夫婦は「滝は見られなかったが、きれいな滝つぼが見られた」と満足そうだった。

 矢板市が、県内を対象にした観光キャンペーンに合わせて目玉として打ち出し、ウェブサイトで紹介すると、アクセスが急増。「知る人ぞ知る滝」と話題を呼んだ。市は安全面を考慮し、国から土地を借りて案内板を設置したり、滝に続く山道を改良したりした。

 秘境ブームを受け、バスツアーも登場。旅行大手クラブツーリズムが今夏開催したツアーには延べ約八百五十人が参加し、「一人では行けないが、ガイド付きなので行けた」と好評だったという。

 一方、観光客の急増に戸惑いの声も上がる。十年以上前に自力で滝までたどり着き、頻繁に撮影に訪れているという男性(72)は「自然の景観が荒らされてしまうかもしれない」と心配する。

 ルート上には足場が悪い場所もあるのに、サンダルやハイヒールで訪れる人も。

 案内所「山の駅たかはら」の館長山口保行さん(55)は道を尋ねる人に「クマも出るし、携帯電話もつながらない。一歩間違うと大事故になるので気を付けて」と呼び掛けている。

 

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