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【栃木】

田中正造賞大賞に佐野高科学部輝く トウキョウサンショウウオ調査

田中正造記念賞大賞に選ばれた佐野高校科学部=佐野市で

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 佐野市が全国公募した田中正造記念賞の大賞「佐野市長賞」に地元の佐野高校科学部が選ばれた。同好会として発足した二〇〇八年以来、外来種カメの研究や絶滅危惧種トウキョウサンショウウオ=写真(佐野高校科学部提供)=の生息状況調査など十年間の地道な活動が認められた。十月十三日に市内で表彰式が行われる。 (梅村武史)

 同賞は、日本初の公害事件とされる足尾鉱毒事件を明治天皇に直訴した政治家田中正造にちなみ、正造の出身地、佐野市が一三年から主催する。全国を対象に自然環境の保護や研究、循環型社会の推進などに顕著な成果を上げた団体を表彰しており、今回は都内や北陸、近畿などの八団体の応募があった。

 同校の科学部員は現在十八人。一〇年から部に昇格し、クサガメなどの生態や分布調査を長年続けるとともに、近年はトウキョウサンショウウオに関するフィールドワークに力を入れている。両生類で体長八〜一三センチほど。県南地域に比較的多く生息しているが、環境省レッドリストで絶滅の危険が増大している「絶滅危惧II類」に指定されている。

トウキョウサンショウウオ(佐野高校科学部提供)

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 一五年以降、部員を挙げて県南、県東の産卵地十九カ所で卵嚢(らんのう)(卵を包む袋)の数を調査、遺伝子分析などを実施してきた。栃木市宮町の調査地点では、四年前の六十七個から今年はゼロになるなど産卵数の減少傾向をデータで裏付けた。

 部長を務める松沢あさひさん(16)は「トウキョウサンショウウオの幼生を見ているとウーパールーパーみたいでかわいい。将来、生物学者になりたいので夢中で研究しています」。副部長の亀山豪太さん(17)は「身近にいる絶滅危惧種のことをもっともっと知りたい。継続して活動を続けていきます」と話していた。

 表彰式は十月十三日午後二時二十五分から環境フェスタ会場の同市浅沼町の市文化会館小ホールで行われる。

 

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