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【栃木】

宇都宮藩士の日々、幕末日記 上河内民俗資料館で実物資料初公開

宇都宮藩士の仕事ぶりに触れられる企画展=宇都宮市の上河内民俗資料館で

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 江戸末期、宇都宮藩の藩士が主に仕事に関連して残していた日記が見つかり、宇都宮市中里町の上河内民俗資料館で初公開されている。末端の武士とみられ、藩の軍備強化策や、幕末の混乱期の出兵の様子などを記している。宇都宮は戊辰戦争の舞台となり、戦時中は宇都宮空襲にも遭ったことから、江戸時代の古文書が少なく、貴重な資料という。来年1月27日まで。 (原田拓哉)

 日記は、宇都宮藩士保田織之輔(おりのすけ)が残し、宇都宮市に住む子孫が保存していた。下級武士の足軽より、さらに低い身分だったとみられ、主に現場で仕事に携わっていた。

 同資料館は、ミニ企画展「宇都宮藩士の明治維新〜保田織之輔のおつとめ日記」と題して、日記など九点の実物資料や写真パネルを展示している。

 この時代の儒学者で宇都宮出身の蒲生君平が、歴代の天皇陵の荒廃を嘆いた「山陵志」を著していたこともあり、宇都宮藩は君平の遺志を継いで、山陵修復事業を手掛け、「神武天皇陵」などの測量を実施。

 日記にはこの修復事業のことが記されている。後に朝廷から功績が認められたことで、織之輔は藩主の家臣とともに上洛(じょうらく)。途中、浜松でウナギの値段が安かったことや、名古屋城の金のしゃちほこを見学したことなどを「旅の道中記」として書きつづっている。

 幕末の動乱で、水戸藩が中心となった尊王攘夷の天狗(てんぐ)党の乱への追討や戊辰戦争の出兵では、死者や病人が出たことなどを記しており、緊迫した時代背景がうかがえる。

 入館無料。十二月二十二日午前十時からと午後一時半から、同資料館の担当者が展示内容を解説する。事前の申し込みは不要。問い合わせは同資料館=電028(674)3480=へ。

 

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