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【栃木】

講道館柔道創始者・嘉納治五郎と交流 足利学校で初企画展

足利学校訪問時の嘉納治五郎の揮毫を解説する大沢伸啓所長=足利市で

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 講道館柔道の創始者で日本人の五輪初参加に尽力した「日本の体育の父」、嘉納治五郎(一八六〇〜一九三八年)と史跡足利学校(足利市昌平町)の交流を伝える資料が、同学校で一般公開されている。NHKの大河ドラマ「いだてん」で注目を集める嘉納に焦点を当てた学校初の企画展。県内外から多数の来場者が詰め掛けている。(梅村武史)

 嘉納は一九一三年十二月二十二日の冬至の日に足利学校で行われた「釈奠(せきてん)」(孔子やその弟子、儒教の賢人を祭る行事)に参列し、講演も行った。その際、来訪者揮毫(きごう)集に「忠信孝悌(こうてい)」(儒教の教えで誠意を込めて親や目上の人に仕えること)と記しており、講演筆記をまとめた印刷物(一四年刊)と並べて展示した。

 また、湯島聖堂(東京都文京区)の釈奠復活運動に尽力した嘉納に対し、足利学校は、冬至に行ってきた釈奠の開催日変更について助言を求めており、その回答書簡も公開した。

 当時の足利町長宛てで日付は一五年九月二十九日。縦十八センチ、横百二十二センチの和紙に縦書きでしたためられ、最後に署名がある。

 「昔の日(冬至)に拘泥せられ候必要有之間敷(これまじき)(必ずしも昔の日にこだわることはない)」として、参観しやすい時期に変更することは「孔子を尊崇する趣旨にも適ひ候」と記している。この回答を受け、学校は同年から開催日を十一月二十三日に変更、現在まで継続している。

 学校事務所の大沢伸啓所長は「治五郎は広く柔道家として知られるが、柔軟で人間味のある教育者でもあった。展示資料からその魅力が伝わってくる」と話していた。

 嘉納ゆかりの資料三点は同学校庫裏展示室で三月三日まで公開している。参観時間は午前九時から午後四時まで。参観料は大人四百二十円、高校生二百十円、中学生以下無料。問い合わせは同学校事務所=電0284(41)2655=へ。

 

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