東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【栃木】

那須雪崩 3教諭書類送検 「刑事責任明らかに」 遺族、一歩前進を評価

遺族の思いがつづられた那須雪崩事故遺族・被害者の会のホームページ

写真

 二〇一七年三月、那須町で登山講習中だった県立大田原高校の生徒七人と教諭一人が犠牲になり、多くのけが人が出た雪崩事故。八日、引率教諭三人が業務上過失致死傷の疑いで書類送検され、遺族からは刑事責任の追及が一歩前進したことを評価する声が上がった。 (北浜修、高橋淳)

 死亡した同校教諭だった毛塚優甫(ゆうすけ)さん=当時(29)=は、書類送検された三人とは別に、山岳初心者でありながら引率を任され、命を落とした。父の辰幸さん(66)は「私たちは発生直後から原因究明と責任の所在を明らかにすることを求めてきた。三人の書類送検で、刑事責任がある程度は明らかになったと思う。警察の尽力には感謝したい」と率直に感想を語った。

 優甫さんに対しては「書類送検を伝える、あす(九日)の新聞を見せて、報告したい」と話した。

 毛塚さんは、事故から間もなく二年を迎える今、県教育委員会の対応に遺族の多くが不信感を抱いている現状を踏まえ「県教委や(講習会を主催した)県高校体育連盟登山専門部など、組織の在り方には、これからも声を上げていかなければいけない」とした。

 遺族らでつくる「遺族・被害者の会」のウェブサイトでは、遺族の一人が書類送検した県警に謝意を示した上で、検察側に「安全確認を怠り、漫然と部活動を行い、生徒・教員の生命を危険に晒(さら)すことは罪であると捜査を通じて明言していただくことを望みます」と刑事責任を明確にするよう求めた。さらに「しっかりと起訴に至り、学校の安全に対する今後の教訓として残せるような結果となることを願います」と今後の捜査への思いをつづった。

◆教育長 再発防止へ組織づくり

3教諭の書類送検を受けて、取材に応じる宇田県教育長=宇都宮市で

写真

 引率教諭三人が書類送検されたことを受け、宇田貞夫県教育長は県庁南別館で取材に応じた。書類送検をどう受け止めるかについては言及せず、「遺族には誠意を持って対応したい」と述べるにとどまった。

 溝が解消されない遺族側との関係については「二度とこのような痛ましい事故を繰り返してはいけない。風化させてはならない。目指すところは一緒で、溝があるとは思っていない」と強調。再発防止に向けて両者が協議する新しい組織づくりを検討していることも明らかにした。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報