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【栃木】

<東日本大震災8年 11日に考えた>会報に込める福島への思い 県内避難者の会 7年7カ月で128号

テーブルに広げた会報を見る佐々木さん(左)と志賀さん=下野市で

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 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、福島県から栃木県へ避難してきた人々が交流する様子を伝え続ける会報がある。二〇一一年七月に初号が出てから、今年二月で百二十八号を数える。七年七カ月に及ぶ、ふるさとを思う人々の記録でもある。

  (北浜修)

 会報はA4判一枚でカラー刷り。下野市を拠点に活動する「ふくしまあじさい会」が発行する「絆 きずな ふるさとへ」だ。

 最新号の表面には「被災8回目の新年」の小見出しの後に、「今年の幸せを願い交流」という赤字の大見出しが続く。内容は、一月に開かれた定例交流会の模様。参加者らがビンゴゲームなどで楽しむ姿を写真とともに載せた。

今年1月の交流会の様子を伝える会報128号

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 裏面では福島県内でJR常磐線の新駅「Jヴィレッジ駅」が四月開業予定というふるさとのニュースを伝えている。

 作製するのは会長の佐々木正教さん(82)で、事務担当の志賀仁さん(69)が手伝う。佐々木さんは南相馬市から、志賀さんは双葉町から下野市に避難している。

 会は一一年六月、佐々木さんが呼びかけ人となり、地元支援団体の協力で始めた避難者の交流会がベースとなった。翌月発行の初号では会合を伝えた。会は一二年六月、現在の名称で正式に発足。会報は継続し、月二回の時期もあったが現在は月一回のペースで出す。約四十部を印刷する。

 毎号、交流会などの活動内容が主体で、ほのぼのとした印象を与える。福島県の地元紙などから、ふるさとの話題も取り入れる。佐々木さんは「行事の報告やお知らせが多い中で、福島の情報も載せるようにしたかった」と振り返る。

 一方で、福島県の県内、県外避難者数や、下野市への避難者数を福島県の各市町村別に掲載。同郷の人たちの動向を伝えることも忘れない。

 震災から八年を前に、二人はいつも利用する公共施設内で、テーブルいっぱいに会報を並べた。百二十八号全ては並べられなかったが、「冊子にできないかな」などと語り合った。

 佐々木さんは「ふるさとを思う気持ちは変わらない。会がある限り、会報はやらなきゃいけない。つながりは続けていかなければ」と決意を新たにしている。

<県内への避難者> 県のまとめ(2月現在)によると、県内へは岩手、宮城、福島、茨城の4県から計2862人が避難している。このうち、福島が2766人で約97%を占める。

 避難者数は、最も多かった3197人(2012年2月)に比べ約10%少ない。昨年同期比では39人減っている。

 

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