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【栃木】

県の酒米「夢ささら」でおいしいお酒 27の蔵元が醸造 吟醸酒を一斉販売

それぞれの蔵元が製造した日本酒と菊地正幸会長=宇都宮市で

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 県農業試験場が開発した吟醸酒、大吟醸酒に適した酒米「夢ささら」を使った日本酒が完成した。県酒造組合に加わる三十三の蔵元のうち、二十七の蔵元がそれぞれ醸造し、一斉に販売を始めた。組合の菊地正幸会長は「県産のオリジナル酒米を使用した。お米は一種類だが、蔵元が個性あふれるお酒を製造した。地産地消につながれば」と期待を寄せる。 (原田拓哉)

 県産の酒米は、これまで二〇〇七年に「とちぎ酒14」が品種登録されたが、純米酒には適したが、芳醇(ほうじゅん)な香りで高級な吟醸タイプには不向きだった。このため、多くの蔵元では酒米の代表格、兵庫県産の山田錦を使っていた。

 「夢ささら」は、県農業試験場が十三年がかりで開発した。吟醸タイプの清酒の製造に合わせるため、玄米を削る際に砕けにくい特性を持たせた。

 JAなどとも連携し、大田原市、栃木市などの七軒の農家が、昨年五月に十一ヘクタールの作付面積で田植えを行い、九月に五十トン近くの酒米を収穫した。

 ただ、「夢ささら」の栽培は、天候に左右されやすく、今後も品種改良を進めるという。

 二十七の蔵元が製造したのは吟醸酒。瓶の首の部分に掛けるラベルは、文星芸術大学でデザイン専攻の学生たちが考案した。「夢」の文字や稲穂をモチーフに顔を表現している。新酒は千五百円〜二千円程度(七百二十ミリリットル)。

 矢板市の森戸酒造では、純米吟醸酒「尚仁沢(しょうじんざわ)」を約三千本醸造する予定。森戸康雄社長は「ふくよかな味に仕上がった。『夢ささら』は試行錯誤の末に生産され、自分たち蔵元も一緒になって、栃木を代表する酒米になるよう育てていきたい」と話している。

 

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