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【栃木】

那須雪崩きょう2年 遺族が追悼式 「あなたたちに会いたい」

追悼文を読み上げる佐藤政充さん=那須町で

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 那須町で県立大田原高校の生徒七人と教諭一人が死亡した雪崩事故で、二十六日、町内の展望台で行われた遺族独自の追悼式。「あなたたちに会いたい」などとそれぞれの胸の内を語った。事故は二十七日で発生から二年を迎える。 (北浜修、小川直人)

 亡くなった佐藤宏祐(こうすけ)さん=当時(16)=の父政充さん(49)が、出席した五遺族を代表し、献花台の前で追悼文を読み上げた。

 「今、ここに家族、友人が集まっています。あなたたちに会いたい。今でも信じられません。あなたたちのいないことが」

 政充さんが一字一句をかみしめるように読むと、後ろに並んだ遺族らはハンカチで目頭を押さえた。

 悪天候だった事故当日の二〇一七年三月二十七日とは打って変わり、この日は晴れ、茶臼岳の尾根もくっきりと浮かび上がった。

 亡くなった高瀬淳生(あつき)さん=当時(16)=の母、晶子さん(52)は「山を見ると、むなしさでいっぱいになる。悲しくて、一人では到底来ることはできない場所」と言葉を詰まらせた。業務上過失致死傷の疑いで書類送検された引率教諭三人に対しては「三人は説明する義務がある。私たちは息子の死について知る権利がある」と語気を強めた。

 二十七日、県と県教育委員会、県高校体育連盟が、今年も町内の県立施設で追悼式を開く。昨年と同様に、遺族の多くは欠席する見通し。

 三人とは別に、登山初心者ながら引率を任され、命を落とした教諭毛塚優甫さん=当時(29)=の父、辰幸さん(66)は「刑事責任は捜査中で、原因が究明されたとは思っていない。(県教委などと)一緒に追悼する気持ちにはなれない」と話した。

◆追悼式別開催 福田知事「残念」

 福田富一知事は二十六日の定例記者会見で、遺族が独自に追悼式を開いたことについて「遺族には遺族の考えがあると思うが、別々に開催するのは残念。県教委もしっかりやってきたと思うが、対応に行き届かないところもあったのではないか」と述べた。

 一方、県教委と遺族側が事故の再発防止策などを話し合う新たな組織について、新年度の早い時期に設置したい意向を示した。 (原田拓哉)

 

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