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【栃木】

佐野市、空き家の工場撤去 県内初の略式代執行

略式代執行による解体作業が始まった空き家=いずれも佐野市で

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 佐野市は十九日、所有者がおらず、倒壊など周囲に危険が及ぶ恐れのある同市金屋仲町の空き家に対し、行政の負担で撤去する略式代執行に着手した。空き家対策特別措置法に基づく手続きで、略式代執行は県内で初めて。 (梅村武史)

 空き家は木造平屋で一八八七(明治二十)年に建てられ、百三十年以上が経過している。登記では、床面積約百十七平方メートル。以前はノコギリ屋根の建物で織物工場だったという。トイレ、物置が付随している。

 外壁は伸び放題のツタに覆われた状態。建物中央部の屋根が崩れ落ちており、今年二月、近隣住民が警察に通報したことから市が対応に乗り出した。

 二〇一五年施行の空き家対策特別措置法は、危険・不衛生な空き家などに対し、それが私有物であっても管理が不適正である場合は行政の介入を認めている。

 市によると、所有者は昨年十月に死亡。法定相続人も相続を放棄している。市はこの空き家を、同法が定める「特定空き家」(倒壊などの恐れがある家屋)に認定し、公告などの手続きを経て、略式代執行に踏み切った。

 市空き家対策室の羽山俊治室長が午前十時、家屋前で略式代執行を宣言。市の委託を受けた業者が重機を動かして解体を始めた。

 作業は五月二十日まで。倒壊の危険がある部分はゴールデンウイーク前に処理する予定。撤去費は百二十四万二千円。五分の二を国が補助し、残りを市が負担する。

 この日は県内外の十一市町の空き家対策担当職員らも現場を訪れ、作業を見守っていた。佐野市と国の橋渡し役を担った県住宅課の担当者は「法適用の県内初事例。今後、実施を希望する自治体があれば手続きなどを支援していきたい」と話していた。

 市はほかにも特定空き家を十軒以上把握しており、羽山室長は「危険な空き家の除去には市の解体補助制度がある。放置せず、対処してほしい」と呼びかけていた。

空き家の内部。屋根が崩落し、周辺の住宅に危険が及ぶ状態

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