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【栃木】

手作りのぬくもり インドの絵本 足利市立美術館 300点集め企画展

タラブックスが手掛けたハンドメイド絵本について語る片柳孝夫館長

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 インドの小さな出版社が手掛けるハンドメイドの絵本や原画など計約三百点を集めた企画展「世界を変える美しい本」が足利市通二の足利市立美術館で開かれている。工芸品のような本には不思議なぬくもりが宿る。片柳孝夫館長は「紙のにおいや繊維の偏りなど一冊一冊違い、手作りのぬくもりを感じられる本ばかり。一度手に取ってほしい」と来館を呼びかける。六月二日まで。(梅村武史)

 この出版社は一九九四年に設立された南インド・チェンナイの出版社「タラブックス」。ギータ・ウォルフさん、V.ギータさんの二人の女性を中心に五十人ほどのスタッフで活動している。

 インド画家が描いた絵を手すきの紙に一枚一枚シルクスクリーンで印刷し、職人が手作業で糸を通して製本化している。市販本は三千〜四千円ほどで、それぞれシリアル番号がついている。

 二〇〇八年の「ボローニャ・ブックフェア」で、優れたデザインの本に贈られるラガッツィ賞を受賞した絵本「夜の木」は、少数民族ゴンド族の三人の画家による身近な木をモチーフにした作品。

ラガッツィ賞を受賞したタラブックスの絵本「夜の木」の表紙=いずれも足利市で

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 ざらりとした漆黒の紙に原初的なインドの神話世界が描かれている。西ベンガル州の絵巻物師が描いた「つなみ(TSUNAMI)」は蛇腹折りの変わった絵本。大口を開けた女性が日常風景を飲み込んでいく描写に迫力がある。

 会場には、タラブックスの本を自由に手に取れるコーナーや書籍販売もある。二十七日と五月二十六日の午後二時から学芸員によるギャラリートークも開催される。

 企画展は全国六カ所の美術館で巡回開催されている。四カ所目となる足利市立美術館では、公開初日の十三日には約五百人が訪れる大盛況となり、北海道や静岡県など遠方からの来館者も多かった。

 先行して公開した東京都板橋区立美術館には、児童書普及に尽力されている皇后さまも鑑賞に訪れている。

 開館時間は午前十時〜午後六時。月曜と五月七日休館(四月二十九日、五月六日は開館)。入館料は一般七百円、高校・大学生五百円、中学生以下無料。

 

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