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【栃木】

機能別消防団 災害対応を強化 小山市、任務限定で190人任命

小山市の防災訓練で重機を動かす大規模災害団員(市消防本部提供)

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 火災や災害時に活躍する消防団員の確保が少子高齢化や人口減の影響で難しくなる中、活動の時間や任務を限定して負担を減らした「機能別消防団員」が注目されている。小山市は、大規模災害時に限り活動する団員を二〇一八年度に県内で初めて任命するなど、機能別消防団員を増やしながら消防団の災害対応力を強化している。 (小川直人)

 小山市が任命した大規模災害時のみに活動する団員は、重機などを操縦できる事業所の従業員で一九年度は十九人。がれきの撤去などに従事する。一八年一月、総務省消防庁の検討会が積極的な導入を提言したのがきっかけになった。

 市では災害時に消防団の協力事業者から重機などの機材の提供を受けることになっているが、全ての消防団員が重機を動かせるわけではない。市消防本部総務課の担当者は「慣れている人に操縦してもらえるのは心強い」と話す。出動の実績はまだないが、市の防災訓練に参加して大きな災害に備えている。

 市はこれに先立ち、一五年度から機能別消防団員制度を導入している。まずは市役所職員を対象に、勤務中に起きた市役所周辺の火災などで後方支援する団員を任用。その後も、避難所の運営を担う大学生の団員や、日中の火災などに出動してもらう目的で消防団活動を五年以上経験したOBを加えた。OBの団員は既に出動実績もある。

 市職員の団員は若手が中心で、大学生の団員とともに、将来的に防災行政や消防団活動に関心を持ってくれることにも期待する。大学生の団員は救命救急講習などを受け、地域の防災のリーダー役を担う防災士を目指してもらう。

 小山市で全ての活動に携わる通常の消防団員は現在六百四十一人で、十数年前から大きく変わらない。一方、大規模災害団員を含めた機能別消防団員は計百九十人。担当者は「通常の団員を増やすのは難しい状況だ。それでも機能別団員によって補強はできている」と強調する。

◆市町の定数充足率91%

 県消防防災課によると、県内の2018年4月時点の消防団員(機能別団員を含む)は1万4649人。人数は減少傾向にあり、10年前の08年と比べて381人減った。市町が定める定数の充足率は91.1%となっている。

 県は地域ぐるみで団員を支えようと、昨年7月から団員が特典やサービスを受けられる「消防団応援の店」制度を始めた。小売店や飲食店など県内約180店が登録している。

 従来の各種補助に加え、消防車両へのドライブレコーダーなど安全装備の装着や運転の技能講習費の補助も本年度から始めた。同課の担当者は「活動に加わる不安を少しでも解消したい」と団員の確保をバックアップしていく考えだ。

 

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