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【栃木】

大谷石の採石場見学ツアー 宇都宮、新たな名所へ観光誘客図る

一般公開が始まった露天掘りの採石場を紹介する高橋卓社長=宇都宮市で

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 大谷石の産地で観光地として知られる宇都宮市大谷地区で、露天掘りが行われている採石場の一般公開が始まった。うつのみやシティガイド協会のメンバーの案内で見学ツアーが楽しめる。採石場の一般公開は全国的にも珍しいといい、人気上昇中の大谷地区の新しい見どころとして期待されている。 (原田拓哉)

 一般公開しているのは、江戸末期から操業を続ける採掘業者「高橋佑知(ゆうち)商店」。初期の手掘りにより採掘された場所と、一九七四年に機械掘りが導入された場所の両方を見ることができる。現在、十人の職人が採石に携わっている。

 現在の採石場は、深さ三十五メートル、縦幅五十メートル、横幅百メートルの壮大なスケールを誇る。東側に手掘りの現場跡が残る。「大谷石文化」が昨年、日本遺産に認定され、構成文化財の一つに選ばれた。

 見学ツアーでは、協会のメンバーが大谷の歴史などを解説する。ツアーのほか、大谷石の窯で焼いたピザの試食や、大谷石の表札などオリジナルグッズ作りを楽しめるメニューもある。

 一般公開を企画したのは、同商店の商品開発などを手掛ける会社「KANEHON(カネホン)」。同社はアウトドア向けに、大谷石に鉄板を組み込んだバーベキューセットや、家具調の塗り壁などの新商品の開発に乗り出したが、「実際に採石している現場を一般の人に見てもらい、大谷のPRになれば」(高橋卓(まさる)社長)と、協会などと連携した。

 大谷石材協同組合によると、大谷石の採掘のピークは七三年の年間八十九万トンで、その後、減少傾向が続き、最近では年間わずか一万トンまで落ち込んだ。軽量ブロックや化粧ブロックの登場、中国を中心に安価な外国産の石材の輸入の影響を受けた。業者数も百九から七まで減少した。

 一方、地下空間に広がる巨大な採掘場跡地や奇岩群などの珍しい景観が脚光を浴び、大谷地区を訪れる観光客は増えている。日本遺産の認定も追い風に、地元はさらなる誘客を目指している。

 採石場の見学ツアーに協会のメンバーとともに案内役として同行する高橋社長は「稼働中の重機やダンプが通る大谷石岩盤も歩いて見学するので、現場の臨場感も味わえる」とアピールする。

 一般公開は土、日曜日で予約制。料金は五百円から。問い合わせは、KANEHON=電028(678)8802=へ。

 

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