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【栃木】

サシバの里 海外へ発信 繁殖地・市貝町が英訳つき改訂PR本発行

サミットに合わせて出版された「サシバの里物語」の改訂版

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 絶滅危惧種のタカの仲間サシバの繁殖地、市貝町の里山などを紹介した本「サシバの里物語」(随想舎)の改訂版が発行された。25、26日に同町で開かれる初めての「国際サシバサミット」の参加者に配り、地元の美しい里山や自然と地域づくりの共生を海外に発信する。初版に英訳を加え、最近の保護活動なども盛り込んだ。 (原田拓哉)

 サシバは、東南アジアで越冬し、繁殖のために日本などに飛来する。里山や棚田などが広がる谷津田の環境を好む。県内を中心に調査・保護活動に取り組んでいるNPO法人オオタカ保護基金の二〇〇九年の調査では、市貝町を含む五キロの範囲で二十六組のつがいが見つかり、国内有数の繁殖地と確認された。

 本は同法人が編集。一二年に出版された初版では、四季を通じた里山の風景や、大空を舞うサシバの姿などを写真で紹介した。「ひな日齢ガイド」として、生まれて一週間ほどの白い羽に覆われたひなが、三週間程度で茶色の羽に変わり、その後、巣立つ様子なども掲載した。

 初版は絶版となっていたが、同法人はサミットを機に「里山の美しさや自然との共生の大切さを海外にもPRしていければ」と改訂版の発行を企画。インターネットで資金を募るクラウドファンディングで広く協力を求めた。

 改訂版では、サシバの写真などに加え、里山の環境を維持するため、子供たちも加わった観察会、草刈りなどの保護活動などを新たに紹介。表紙は、羽を広げるサシバや地元に生息する国蝶オオムラサキ、ニリンソウなどの写真で飾り、日本野鳥の会会長でもある俳優柳生博さんが「たしかな未来は なつかしい風景の中にあります。」とメッセージを寄せている。

 サミットでは、越冬地の台湾やフィリピン、中継地点となっている沖縄・宮古島などから保護に取り組む研究者が集まり、交流を深める。パネル討論や現地視察などが予定されている。

 随想舎の担当者は「自然を大切にする市貝町の姿を広く海外にも伝えたい。前回、絶版となってしまったので、今回、里山やサシバのきれいな写真にもぜひ触れてほしい」と話す。

 県内の主要書店でも近く販売が始まる予定。税別千八百円。

 

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