東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【栃木】

市の花サツキ、ローマ法王へ 鹿沼市「多様な社会」イメージ重ね

バチカンのサンピエトロ広場でローマ法王フランシスコ(左)に親書を手渡す杉江部長。奥にあるのは、贈呈した「山の光」の盆栽とついたて(鹿沼市提供)

写真

 鹿沼市は、市の花サツキの盆栽と伝統工芸品「鹿沼組子」のついたてをローマ法王フランシスコと東京都内のローマ法王庁大使館にそれぞれ贈呈した。1本の木に複数の色や柄、形の花を咲かせるサツキの特徴を人類の多様性と重ね合わせて、差別解消に取り組む法王のもとに届けた。 (小川直人、高橋淳)

 市によると、市の人権尊重の取り組みやサツキの花に込めた思いを手紙にして大使館に働き掛け、今年三月に受け入れが決まった。

 市を代表して杉江一彦経済部長が十五日、バチカンのサンピエトロ広場であった一般謁見(えっけん)に参列し、佐藤信市長の親書を手渡した。「市民からの平和への願いを込めてサツキとついたてをお贈りします」とイタリア語で伝えると、法王は笑顔で応えた。近くの台に用意してあった盆栽の葉に触れながら「美しい」とも話したという。

 法王に贈呈した盆栽は濃淡のある柿色の花を咲かせる「山の光」という品種で樹齢三十〜四十年。検疫をクリアして日本から輸出され、欧州で育てられてきたサツキで、かつて市花木センターで管理していた時期もあった。

 大使館には佐藤市長らが十五日に訪れ、品種「愛の月」の盆栽を贈った。白を基調に紫色の混ざった花も咲かせる。樹高約六十センチで、樹齢約五十年。大使には二十五日に始まる「鹿沼さつき祭り」への招待状も渡したという。

 愛の月の盆栽を提供した市内の高橋園芸園主の高橋幸夫さんは「贈ることができて感激だ。気品のある花を咲かせ、樹形も最高の盆栽」と胸を張った。

 ついたては法王と大使館に同じものを贈った。広げると約九十センチ四方で、鹿沼建具商工組合の職人が仕上げた。麻の葉の模様で、盆栽が引き立つよう背後に白い和紙を貼った。同組合の白石修務理事長は「伝統工芸を守っていくため、贈呈は励みになる」と話した。

 佐藤市長は「差別のない社会のイメージを法王と共有させていただければと思う。サツキや鹿沼組子のことも知ってもらいたい」と説明した。

「愛の月」の盆栽と鹿沼組子のついたてを紹介する高橋さん(右)と白石さん=鹿沼市役所で

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報