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【栃木】

渡良瀬遊水地 垣根越えた保全計画を 市民フォーラムが提言書

提言書の内容を説明する浅野事務局長(左)と楠代表=小山市で

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 ラムサール条約に登録されている渡良瀬遊水地で活動する市民団体などでつくる「わたらせ市民フォーラム」が「ワイズユース(賢明な利用)で拓(ひら)く渡良瀬遊水地の未来」と題する提言書をまとめた。官民や地域の垣根を越えて一つの将来像を描けるように、遊水地がまたがる栃木など4県の4市2町に対し、保全管理・活用の共通計画を策定するよう求めている。29日には、市町長らを招いて提言を基に話し合うシンポジウムを栃木市で開催する。 (小川直人)

 湿地の保全などに取り組む市民団体「ラムサール湿地ネットわたらせ」(楠通昭代表)が関係団体や地域住民らに呼び掛け、意見交換する同フォーラムを昨年一月〜今年五月に計八回開催。議論を基に、参加者一同の意見として提言をまとめた。

 提言書は、遊水地を管理する国土交通省と小山、栃木両市、野木町、茨城県古河市、埼玉県加須市、群馬県板倉町に提出した。

 提言書は、条約が求めるワイズユースの考え方を「自然をはじめ歴史、文化、スポーツなど多面的価値を将来の世代も享受できるようにすること」などと定義。遊水地のシンボルとなっているハート形の谷中湖にちなんで「ハートは心と命の象徴。ふさわしいワイズユースを実現しなければならない」と強調した。

 その実現のため、四市二町でそれぞれ展開されている施策に統一感を持たせる「基本計画」や「保全管理計画」を四市二町で策定することを求めている。

 ボランティアガイドの養成や公認ガイドブックの作成、熱気球やサイクリングといったスポーツの体験プランの提供など具体策も提案。早急に取り組む課題として、イノシシやアライグマの獣害対策や外来種の駆除、ごみ問題などを挙げた。

 渡良瀬遊水地は二〇一二年七月、ラムサール条約湿地に登録された。ラムサール湿地ネットわたらせの浅野正富事務局長は「登録後は各市町で取り組みが進められ、一体感が薄れた。提言を将来のビジョンを共有して『ひとつの遊水地』とするきっかけにしたい」とシンポジウムへの参加を呼び掛けている。

 シンポジウムは二十九日午後一時から、条約湿地登録七周年を記念して栃木市の藤岡文化会館で開く。事前申し込みは不要。問い合わせは、浅野正富法律事務所内の事務局=0285(25)6577。

 

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