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【栃木】

草雲の夏 魅力ぎっしり 足利の美術館 31点そろえ企画展

田崎草雲の大作「白衣観音図」について語る大森哲也学芸員=足利市で

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 幕末から明治にかけて活躍した勤皇派の南画家、田崎草雲(たざきそううん)(一八一五〜九八年)の作品約四百点を所蔵する足利市緑町二の草雲美術館で、開館五十周年企画展「夏の旅」が開かれている。同館は県内一古い美術館とされる。敷地内には晩年の草雲が生活し、画業にいそしんだかやぶき屋根の庵(いおり)も残り、見学することができる。 (梅村武史)

 企画展は、夏から連想されるハスの花、仏の姿などの草雲作品三十一点を集めた。「白衣(びゃく)観音図」は高さ百十センチ×横十三センチの大作。草雲が神奈川県鎌倉市の建長寺に伝わる中国南宋〜元時代の観音図を臨模した貴重な仏画で、原画にはない足元の波や上方の夏らしい青竹が描かれている。

 「蓮(はす)の図」は、一八六一(文久元)年、江戸から足利に移住したばかりの草雲がハスを楽しむ足利藩の宴に参加したことで生まれた。

 藩主の戸田忠行、家老の川上広樹の和歌二首と草雲の絵がコラボする珍しい合作掛け軸。その後、草雲は藩のリーダーとして活躍することになる。

 大森哲也学芸員は「夏の色鮮やかな花鳥を緻密、繊細かつ大胆に描いた草雲。その魅力が詰まった展示になった」と話していた。

 草雲美術館は一九六八年、外科医だった同市栄町の故・鈴木栄太郎氏が私費二千万円を投じ、草雲の旧宅「白石山房」の庭園内に建設。収集作品とともに市へ寄贈され、六九年五月に開館した。

 企画展は八月十二日まで。月曜休館。(七月十五日、八月十二日は開館し、翌日休館)入館料は一般・高校生二百十円。小中学生無料。問い合わせは同館=電0284(21)3808=へ。

 

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