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【栃木】

台風19号 濁流が奪った日常 宇都宮の理髪店主「もう廃業するしか…」

永野川の氾濫で橋の土台部分が崩壊した両毛線=栃木市で

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 「いったい、いつになったら普通の生活が取り戻せるのか」。台風19号で広範囲に甚大な被害を受けた県内は、連休明けの15日、多くの人々が汚泥に汚れた家具や電気製品の運び出しなどの対応に追われた。栃木市では永野川の氾濫で鉄橋の土台が流されたJR両毛線が、復旧の見通しが1カ月以上となり、通勤、通学の重要なライフラインの喪失に、住民に衝撃が広がった。 (小川直人、北浜修、原田拓哉)

 田川が氾濫したJR宇都宮駅にも近い宇都宮市中心部。東塙田、千波町周辺を東西に走る県庁前通りの歩道には、いす、テーブル、テレビなどの災害ごみが山積みされている。水没して動かなくなった車も多く、修理工場などに搬送するレッカー車も次々と到着する。

 「もう年齢を考えると、廃業するしかありません」。ここで五十年以上理容室「タカハシ」を営む高橋秀子さん(74)は、途方に暮れる。店内のいすなど理容器具類のほか、エアコンの室外機が水につかり、使えなくなった。店舗南側の自宅からは、泥をかぶった畳やたんすなどの後片付けに追われた。

 駄菓子の卸製造業「石川製菓」では、自宅北側の工場の機械が水没した。知人らが駆けつけ、軽トラックで災害ごみを清掃工場に運び込んだ。

 経営する石川情男さん(67)は「営業再開するにしてもあと一カ月はかかる。家族だけでは後片付けもできないので助かっています」と疲れた表情を見せた。

田川の氾濫後の13日、流れ込んだ泥水をかき出す居酒屋の従業員=宇都宮市で

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