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【栃木】

<東京2020>「クレー射撃」と「神職」 二足のわらじ 鹿沼の石原奈央子選手

古峯神社で神職を務める石原奈央子選手

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 東京五輪のクレー射撃スキート女子代表に内定した石原奈央子選手(45)は、1300年以上の歴史がある鹿沼市の古峯(ふるみね)神社で育ち、神職も務める。射撃も神職も精神面が重要で「信じる気持ち」は強みでもある。射撃で二度の五輪代表に選ばれながら、出場がかなわなかった同神社宮司の父敬士さん(76)のサポートを受け、悲願のメダル獲得を目指す。

 神社のそばには明治期に造られた射撃場があり、射撃は幼少期から身近だった。

 大学で神職の資格を取得した後、三十歳を過ぎてから本格的に競技を始めた。クレーが割れる爽快感や「頑張った分だけ上達する」という競技の面白さに強く引き込まれた。

 射撃に軸足を置きながら神社の権禰宜(ごんねぎ)として、庭園の手入れや建物の修繕、冬には雪かきもこなす。五輪挑戦は二〇一六年のリオデジャネイロに次ぐ二度目。リオ五輪はアジア予選を制して挑んだが結果は十八位。観客の多さなど、普段の大会とは全く違う雰囲気に圧倒され「全然駄目だった」と振り返る。

東京五輪のクレー射撃スキート女子代表に内定した=いずれも1月、鹿沼市で

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 「メンタルスポーツ」とされる射撃。リオ五輪の反省を生かし、「集中したい時にいかに自分を上手にコントロールするか」を意識してきた。神職としての信仰心は競技に通じる面があるといい「信じる気持ちは他の人より強い。自分の射撃を信じる気持ちが結果につながれば」。

 敬士さんは六八年のメキシコ大会、八〇年のモスクワ大会とクレー射撃日本代表に選ばれるも、日本のボイコットなどで出場断念を余儀なくされた。それだけに「メダルを取れば、私の念願もかなう」と娘への期待は大きい。

 石原選手は今回の五輪を最後の挑戦と位置付け、将来は宮司の職を継ぐつもりだ。「自国開催ならではの応援を力に変え、自分の力を出し切れたら、メダルも不可能ではない」。父が届かなかったメダルを手にするため、完全燃焼を誓った。

<クレー射撃> 空中を飛ぶクレーと呼ばれる直径11センチの素焼きの皿を散弾銃で撃ち、壊した枚数を競う。スキート種目は半円形に配置された8カ所の射撃場所を回り、左右に飛ぶ皿を撃つ。1ラウンド25枚で、撃てるのはクレー1枚に1発のみ。

 

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